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AKAI MPC特集

 AKAI MPCのカルチャーや歴史を紹介するサイトPLAY MPCへようこそ。
MPCで作曲、トラックメイクを始めよう。

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MPCシリーズの誕生

MPC60
AKAI MPC60 (1987)

さかのぼる事、今から約30年近く前。
日本のAKAI PROFESSIONALから、その後のビートメイクシーンを
大きく変える事になる16・ドラムパッドを搭載した独特のインターフェイスを持ったサンプラー、MPCシリーズの初号機が登場しました。

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Linn Electronics Roger Linn

それが、世界初のドラムマシン、リン・ドラムの生みの親であるロジャーリンを顧問に迎えて開発されたMPC60。

Midi Production Centerの頭文字を取って名付けられたMPCは
発売時48万円と高額であったものの、シーケンサー、サンプラー、ドラムマシン、の3つが1台の筐体に収まった、当時としては革新的なものでした。現在、世界中のビートメイカー、プロデューサーに愛用され
今もなお尊敬され続けているMPCシリーズは触っているうちにビートができてしまう魔法のインターフェイスです。


MPCといえば、直感的なサンプリングと
慣れれば目をつむってもできる操作のしやすさ

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スクリーンショット 2015-12-17 22.10.11MPCが愛される大きな理由は、
楽器を触った事が無い人でも、音楽の知識が無い人でも使える操作性にあります。

MPCを扱う上での簡単な”ルール”さえ分かってしまえば、
音符を読めなくてもコード進行がわからなくても、曲を作る事ができます。

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MPC2500を操る10歳の女の子(youtube.com)

基本的に、MPCを使った作曲は
1.好きなネタをサンプリング
2.取り込んだサンプル音の編集
3.シーケンス、パターンの打ち込み
4.パターンを組み合わせてソングを作成

の4つの行程が基本となりますが、ハードウェアならではのフィジカルな操作性はコンピューターのマウス操作では生み出せない”打楽器”的なグルーヴがあると、今も多くのアーティストが使い続けています。

220px-TheRenaissance
Q-tip THE RENAISSANCE Album

事実、音楽に関する教育や理論を勉強した事のないアーティストが
このMPCを使って生み出したクラシックアルバムは挙げればキリがありません。
はっきり言って、このサンプラーシリーズが無ければ
クラブミュージックの発展は無かったと言っても良いでしょう。


MPCが生みだした
サンプラーの原点「16パッド」

 

MPC3000LE
AKAI MPC3000LE(1994)

基本的にMPCシリーズには16枚のパッドが搭載されています。
これこそがMPCが”直感的”に楽曲制作が出来ると言われる大きな理由のひとつです。このパッドと連動したベロシティ機能によって、パッドを強く叩いた時には大きな音、優しく叩いた時には小さな音が鳴るように設定することができます。

ジャズやロック、ファンクなどの鬼気迫る演奏をするドラマーを見れば分かるように、あなたが機械的ではなく生々しい立体感を持ったグルーヴを作りたいのなら、演奏者による”力の入れ具合”を繊細に記録していく必要があります。

ですから、AKAIMPCのパッドは、あなたにしか作れないグルーヴ感を
楽曲に記録していくのに大きな助けとなります。今でこそ、楽器店で売られているほとんどのサンプラーには
パッドが搭載されていますが、一番最初に打感の良いゴム素材のパッドを機材に搭載したのはMPCシリーズなのです。ロジャーリンとAKAIによる、楽器史における大発明とも言えるでしょう。

MPCならシンプルにシーケンスを組める

 

LCD
MPC renaissance液晶部

あなたがこれからMPCのパッドを叩いて、各パートをトラックへ録音しシーケンスを組んでいくとしましょう。もし、「トラック」という言葉や「シーケンス」という意味がわからなくても、
実際に触ってコツを掴んでしまえば、パソコンのキーボードをブラインドタッチするような感覚で録音作業を終える事ができるでしょう。

(例えば、音楽について何も知らなかった筆者が、はじめてMPC1000を買った時、2時間後には、基本的なルールを理解してドラムを組む事ができました。)

実は、MPCのシーケンサーに関しては面白いエピソードがあります。

若き日のカニエのスタジオセットアップにも。
若き日のカニエのスタジオセットアップ

初期のMPCシリーズ(MPC3000まで)には、搭載されているCPUが間に合わないが故のバグがありました。このバグよって、シーケンスがランダムに”揺れ”て、8小節で元に戻るという現象が起きたのです。

これに気が付いたアメリカのビートメイカーは、
パターンが2小節ループでも、それをコピーせずに8小節打ち込みむことで、
バグを利用して意図的に思いがけないグルーヴを引き出そうとしていました。

MPCシリーズの個性的な音質

 

DrDreは直近のアルバムでも3000を使用。
MPC3000の音質を好んで使い続けるプロデューサーも多い。

歴代のMPCは、それぞれ個性的な音質を持っています。
例えば、ダーティーで太いな音を作りたいならMPC60、
比較的乾いた音なら、MPC2000xl、
クラブっぽい音であれば、MPC500、1000、2500など。

2012年に発売されたMPCルネッサンスでは、出音に質感を加えるVintage Modeが追加され、歴代の中でも出音の評価が高いMPC3000、MPC60といった音を再現できるように
なっています。実はもうひとつルネッサンスにはVintage Modeがあり、明記はされていませんがE-muのSP-1200と思われる出音のエミュレーションが可能です。

サンプルを切り刻んで(チョップ)
組み替える(フリップ)という概念

DJプレミアが生み出したとされるこのチョップ&フリップという
楽曲制作の手法は、MPCシリーズが無ければ生み出される事も、
広まる事も無かったでしょう。

biz-markie-1993さかのぼること1991年。ビズマーキーがギルバートオサリバンによって楽曲「Alone Again」の無断使用に対してアルバム回収を含む違憲判決が下りました。
これが有名なビズマーキー事件と呼ばれるものなのですが、
これによって多くのヒップホップアーティストにとってはサンプリングのクリアランス問題が常につきまとう状態になってしまったのです。

そんな中、このチョップ&フリップという手法は、元ネタに無いグルーヴ感を出す意外にも「何からサンプリングしたかわからなくする」という思いがけない副産物を生み出しました。
DJプレミアがMPCを使ったこのチョップ&フリップを世に知らしめた事で、サンプリングを行うヒップホッププロデューサーにとっても、意図せず有用な手段になりました。

MPCサンプラーによって生まれた
名アルバムは数えきれません

多くのヒップホップアーティストを中心に、
MPCを自宅スタジオのラインナップに導入しているプロデューサーは少なくありません。
世界的なスタジオにもビートメイキングの要として、MPCシリーズが導入されています。
MPCが世界中のクラシックアルバムを量産したと言って良いでしょう。

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音楽制作だけではなく、
ライブパフォーマンスの「楽器」として。

実は、1994年に発売されたMPC3000の取扱説明書には
こんな粋な一言が載せられています。

「これからはギターやドラムと同じようにMPC3000by○○と
クレジットしてください。」

つまり、MPCシリーズは、単なる楽曲制作のための機材ではなく
ひとつの楽器としてユーザーに使って欲しいと願いが込められているのです。
日本でもMPCをライブパフォーマンスに取り入れているアーティストは数知れず
ヒップホップに限らず、幅広いジャンルのアーティストにも浸透しています。

例えば、アメリカ、ロードアイランド出身の若干26歳、
AraabMUZIKは、MPCをライブ演奏する最も有名なMPCプレイヤーとして知られています。
彼の卓越したMPC裁きがソーシャルメディアやYOUTUBEでの拡散も相まって、
話題を呼び一気に名前が広まりました。彼が音楽シーンに登場した事で、
MPCの新たな可能性と、指先ひとつでオーディエンスを湧かす楽しさを
世界中のオーディエンスに広める形になりました。

オリジナルカスタムMPCに取り憑かれた日本人

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(写真:8ronix MPC 4000 Custom)

2007年頃、アメリカのビートメイカーが見た事も無いカラーリングのMPCを使っているのをインターネットで知った日本人の川又氏。当時、MPCを持っていなかった川又氏は、手持ちの機材を自宅でカスタムペイントすることを始めました。

試行錯誤の中、楽器のカスタムペイントには車の塗装に使われているウレタン塗料が最も適している事を知り、3年が経過したころには販売できる程のクオリティになっていることに気がつきました。

そこで彼が始めたプロジェクトがGhostinmpc(ghostinmpc.com)です。ウェブサイトをオープンさせると、仲間内でじわじわとその評判が広がっていきました。そんな中、日本を代表するヒップホップレーベル、JazzySportのアーティスト達がこぞって彼のカスタムMPCに興味を持ち始め、直接オーダーがくるようになったと言います。


resize0365-293x171国内、海外問わずAKAI MPCシリーズを始めとする音楽機材のカスタマイズ、修理やメンテナンスを行うカスタムショップ。メーカーサポートの終了した古い機材も対応可能。また、オンラインストアーでは一点物のカスタムMPCや交換用パーツ、MPC3000用ウッドパネル等のオリジナルパーツを販売。これまでにカスタムを手掛けた主なアーティストはsequick(JAZZY SPORT)、Grooveman Spot(JAZZY SPORT)、budamonk(JAZZY SPORT)、ROCK-Tee、mabanua(Ovall)、DJ大自然、tom h@ck、8ronix、DJ ISO(MELLOW YELLOW)、OMSB(SIMI-LAB)、KILLER BONG(BLACK SMOKER RECORDS)、BABA(BLACK SMOKER RECORDS)、JUCO(Fullmember)、等々。     official web site: http://ghostinmpc.com/
online store: http://store.ghostinmpc.com/

MPCシリーズのファンが
アンオフィシャルでOSを開発するほどに。

 

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2003年に発売されたAKAIのMPC1000。
サイズもそれまでに比べてコンパクトになり、値段も手頃ながら驚く程の機能を持っていたためそれまでに無関心だった幅広いジャンルのミュージシャンの興味を惹き付ける事になりました。

スクリーンショット 2015-12-17 0.12.46このMPC1000には、当然AKAIオフィシャルのOS(=機材を制御、管理する内部ソフトウェア)がインストールされているのですが、突如「JJ OS」というオフィシャルではないオリジナルOSを開発した日本人がインターネット上に現れたのです。

なんとゲームまでできてしまう
なんとゲーム”pong”までできてしまう。

2015年の今、発売から10年以上を経過しているにもかかわらず
そのJJOSはバグを修正し、アップデートされ続けています。
それほどに、このMPCを愛してやまない人たちがいる証ではないでしょうか。
カスタムペイントや、オリジナルOSの開発等、ファンの手によってここまで進化している
楽器を、他に見つける事はできないはずです。

 

次世代型MPC
Renaissance、TOUCHなどのハイブリッド機種の登場

 

 

MPC_Software_Main_Screen_1200x7502012年、一台完結型のスタンドアローン機種を貫いて来たMPCは
MPCソフトウェアの開発を行い、ハイブリッド型のMPCをリリース開始しました。

これにより、パソコンやMacとの接続が可能になり、より幅広い編集作業が可能になったのです。MPC伝統の直感的な16パッドに加え、痒いところまで手が届くMPCソフトウェアの融合はラップトップに抵抗を感じないデジタルネイティブ(生まれたときから周りにコンピューターやインターネット環境があった世代)を中心に支持され、広がっています。

MPC-Renaissance

MPCルネッサンスは、MPCソフトウェアをインストールしたPCとUSB接続することで動作します。
これにより、これまで制約のあったメモリー容量を気にする必要が無くなり大量の音源から自分のインスピレーションを活かした楽曲制作ができるようになりま

そして、最新の技術を導入しながらも、アナログ回路には音質に定評の高いMPC3000と同じ回路を使用。さらに、筐体はこれまでの伝統的なクラシックカラー、グレー&ホワイトを採用しています。他にも、MPC60の往年のアームレストを採用するなど、ファンの心をくすぐる作りはAKAIならではです。MPCスタジオは、MPCシリーズの操作性をそのままにコンピューターと連動して楽曲制作を行うポータブルプロダクションスタジオです。
筐体は厚さ2.5cmと薄いながらもアルミニウムのボディで頑丈な作りになっているので、
ラップトップと一緒に持ち運びたいプロデューサーや、ビートメイカーに支持されています。

needlzMPC TOUCHはアメリカのMPCプレイヤー、AraabMUZIK、Needlzがプロモーションに加わり2015年12月にリリースされました。
その名の通り、MPCシリーズ初の7インチのカラータッチスクリーンが搭載されています。液晶画面を指で操作する事で音の波形の編集や、サンプルの配置などをジョグホイールを回さなくともできるようになっています。(7インチの画面は、だいたい郵便はがき1枚分ほどの大きさですので、かなり視認性も高いと言えるでしょう。)

ミュージシャンとの数えきれないエピソードを持つ
伝統的で、唯一の歴史を誇るMPCシリーズ

AKAIのサンプラー、MPCシリーズはクラブカルチャーに携わるプロデューサーやDJ、ビートメイカーにとってもっとも中心的な存在です。楽曲制作に携わっているサンプリングアーティストたちにとっては、 「知らない人はいない」と言う程の長い歴史をもったシリーズではないでしょうか。

もしあなたが、これから楽曲制作をしてみたいのであれば是非MPCシリーズを体感されることをオススメ致します!

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J dilla / MPC 3000LE at Home Studio

 

 

 

 

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