seazqインタビュー
seazqプロフィール

ボカロをはじめたきっかけ
全国のアニソンファンの皆様こんにちは!OTAIRECORDようすけ管理人です。

今回はアニソンではありません!
あにおたいなのにアニソンじゃなくてどうするという感じですが ちょっと大雑把なカルチャーとして捉えて頂き、、、、ということで、 今回はVOCALOIDカルチャーで現在活躍中のクリエイター&DJの方にインタビューをしたいと思います!
ボカロP & DJの「seazq(しずく)」さんです! よろしくお願いします。
こういったインタビューは初めてなのとハードルの高い紹介で緊張していますが、 こちらこそ宜しくお願い致します!
ではまず、ボカロを始めたきっかけについてお聞きします。
ボカロとはどういう風に、いつどこで出会ったんでしょうか?
3歳からエレクトーンを習い、中学では吹奏楽、高校ではバンドをやったりと 音楽漬けな生活をしていて、そんな中「VOCALOID 02 初音ミク」が発売されました。
興味を持って調べてみると、ニコニコ動画で「メルト」と言う楽曲に出会い これが凄く斬新かつ可愛くて、人工音声の魅力に圧倒されてハマっていきました。
ふむふむ。それからボカロPを目指し始めた感じでしょうか?
本格的にVOCALOIDを触り始めたのは、大学に入学してからですね。
芸術系の大学で映画やCMなど映像のための音楽制作を専攻していたので そこでDTMやDAWと出会って、その流れでボカロ曲を作ってみようと購入しました。
なるほど、そういったきっかけだったのですね。
芸大でDTMの講義なんかあるなんて、天国すぎますねw

VOCALOIDはいきなり入るのって難しそうなイメージがありますが、 すんなりスタートできたんですか?
全くダメで、最初は難しかったです!
音源と違ってそのまま声は打ち込んでも思った通りに歌ってくれないし、 歌詞が聞き取りにくかったりもしました。
やっぱ、イメージ通りにいかせるのは結構難しいんだ!
そうなんです。でも声を自由に操れるのはとっても楽しいし、 調整次第でどんな歌でも自分の理想のまま歌ってくれる事は クリエイティブの幅を大きく広げてくれていると思います!
なるほどですね。
実際イメージ通りにいかない時って、ハマりポイントとかってあるんですか?
この歌詞の並びにすると聞き取りにくいとか!
この歌詞の並びだと、、、と言うのはあんまり感じた事が無いです。
でもVOCALOIDには多くの種類があって、それぞれに得意とする曲調やキーがあります。
例えば「初音ミク」のパッケージには得意ジャンル「アイドル・ポップス/ダンス系ポップス」、 得意なテンポ「BPM70〜150」、得意な音域「A3〜E5」と記載されています。
このような感じで、記載されている事が絶対では無いですが それぞれのVOCALOIDソフトウェアに得意・不得意はあります!
ああああ。そういう事なのですね!
じゃあ、自分のやりたい音楽と得意なテンポを合わせるのも結構重要なのですね!
なるほど。了解しました!
「VocaPopSquare」というイベントについて
では次にイベントの事について、お伺いしたいです。
現在しずくさんは「VocaPopSquare」というイベントを主催されていますね。
そのイベントについて教えてください。
僕の主催する「VocaPopSquare」では「VOCALOID × ENTERTAINMENT」をテーマに DJとダンス・ライブ・アートなど様々なジャンルのパフォーマーがコラボレーションをする VOCALOIDカルチャーを詰め込んだ複合パーティとして開催させて頂いています!

【VocaPopSquare 01 ダイジェスト映像】
実際動画を見ると分かるんですが、ダンスバトルなんかもあるんですよね!
一言にボカロといっても、その幅の広げ方が半端じゃないなと思いました!
こんなに多くのキャストとはどういったつながりなのでしょうか?どこかで募集したとか?
いわゆる公募的な募集は行っていません。
僕や運営メンバーが、色々なクラブイベント・ライブに足を運んだり ニコニコ動画に投稿されている「踊ってみた」動画などを調べてみたりした中で カッコイイ!生で見てみたい!コラボしたい!と思ったパフォーマーに声を掛けていくスタイルです。
なるほど、まずはイベントに遊びに行きまくるという事が重要ですねw
そうですね。特にDJにもダンスにも様々なジャンル・種類があるので、出来るだけ個々が被らずに 幅広いエンターテインメントを提供するために、アンテナを張り巡らせる事を心がけています!

そして気が付けば、個性的な約30名近くのキャストが集まっていました(笑)
本当にキャストが個性豊かでいろいろ楽しそうですね!
少なくともいえることはフットワークは軽い方がいいぞという事ですねw
ですね!フットワークの軽さは本当に大事だと思います!
ですね、このインタビューをするきっかけになったのも しずくさんが突撃でOTAI RECORDに連絡して来店してくれたからですしねw
突撃で本当に申し訳なかったです(笑)
いつもお世話になっているOTAI RECORDさんに一度お伺いしたいと思っていたので!
次回のVocaPopSquareはいつあるのでしょうか?
見どころなどを教えてください。
次回の「VocaPopSquare」は2月28日の13:00から名古屋の大須X-HALLにて開催いたします!

【VocaPopSquare 02 詳細HP】

見所は6時間全部!と言いたいところですが
今回の特徴としては、ライブペイント・トークボックスライブなど 中々生で見る機会の少ないパフォーマーの方々をお招きしてコラボレーション致しますので 是非その辺りに注目して貰えると嬉しいですね!
なるほど、濃い6時間になりそうですね!!
トークボックスまであるなんてww
でもボカロの声とトークボックスってどっかに邸るような気もして勝手に納得しちゃいましたw
おそらくボカロが好きな方は、トークボックス好きだと思うんです!
僕が一度生で見て完全に惚れ込んでしまったので(笑)
しずくさんは演者としてDJを担当している形になるのですか?
そうですね!前回と今回はDJとして出演しています!
今後はクリエイター面を生かして、Abeton LiveとMAX/MSPを使ったライブパフォーマンスなんかもしていければ良いなと思ってます!
ボカロDJについて
なるほど、ではボカロのDJについてご紹介お願いできますか?
これを読んでいる読者もアニソンDJの方は多いとは思いますが ボカロのDJについてはわからない方も多いと思いますので。
ボカロ曲は、アニソンと同じく音楽のジャンルではなくカテゴリーなので、 原曲中心のプレイをするDJもいれば、Remix中心のプレイをするDJもいます。
ふむふむ。
ただ僕の考えるボカロとアニソンの決定的な違いは、楽曲が最初に連想させるポイントが ボーカル(歌唱グループ)やアニメタイトルでは無く、クリエイター(ボカロP)である事だと思っています。
(もちろんアニソンでも作曲家さんに注目されている方もいますが)

なので楽曲を繋ぐ際に、アニソンの場合はアニメ繋がりや歌手・声優繋がりを意識したりしますが ボカロだとクリエイター繋がりや、音楽としてのジャンルで繋げていく事が多いのが特徴かと思います。

あと、クリエイター自身がDJする事も多いので、楽曲のクリエイターとの距離が近いのも 非常に大きなボカロDJの特徴だと思います!
有名なクリエイターさんというのはやはりニコニコ動画などでどんどん出てくる感じですか?
んー。難しい質問ですね!
ニコニコ動画で再生数が多くなる事やメジャーデビューをする事を「有名になる」とするのであれば 現在はそんなにどんどんとは出てきていないです!
なるほど、やはり限られた人数の方がドンドン量産しているというイメージかな?
いえ、今でもクリエイター数は増えていると思いますし、楽曲は毎日たくさんアップされています!
なるほど。
難しいと言った理由として、ボカロに何をもって有名とするかという線引きがないと思うんです!
確かにw
アニソンにおけるアンセムって、やっぱり歌手であったりアニメのタイトルに左右される事が多いと思うんです。
でもボカロにおけるアンセムって、指標がそもそもニコニコ動画での再生数ぐらいしか無いので アニソン以上に有名かどうかの線引きが際どいと思います。

なので、年齢層であったり土地柄でアンセムが全然違うことが非常に多いと思います!
土地柄もあるんですか!すごいですね!
土地柄はかなり大きいと思います!アニソンでも土地柄アンセムは存在しますが ボカロはそれ以上にその地区のDJやイベントによって左右される事が多いと思います!
例えば、その地区に住んでいるクリエイターさんの曲が、他の地区以上に凄く盛り上がると言う事なんかもあります!
なるほど、伝道者的な。。。
他にも、関東ではリミックス色が強めだったり、逆に関西では原曲率が高かったりと 一概にボカロオンリーイベントと言っても場所によってかなりカラーが違うように思えます。
もちろん絶対ではありませんし、主観ではあるのですが。
なるほど、地域性があって面白いですね!
では次にボカロについてこれからの話を伺いたいのですが ボカロは最初のバージョンからどんどん進化していると思います。
これからもやはりどんどん進化していきそうな感じなのですか?
現在のVOCALOIDカルチャーは、一時期の爆発的な人気を終えて落ち着いてきたと思っています。
ですが失速したという訳ではなく、ソフトウェア面での進化は勿論の事、 昔以上に幅広いジャンルのクリエイターが増えているので、まだまだ進化を遂げていくと思っています!
一時のミクブームが落ち着いて、好きな人だけしっかり残ってるって感じですかね?
私的には、シーン的に一旦落ち着いたとは思いますが、VRの世界はこれからですし、 アバターカルチャーなども考えるとボカロのシーンはまだこれから始まったばかりなのではと思うのです。

ただ逆に思う事は、人間に近いリアリティを追求しすぎると、それはそれで、 人間が歌えばいいじゃんって事にもなりかねなくって、あの現行のボカロの声自体がアイコン化しているのはちょっと面白い現象ですよね。
ボーカロイド独特の歌声に愛着が出てるというか。
だから、あまりにリアリティを追求しすぎると、転んじゃったりする部分もあるのかなと思いますがその点はどうですか?
人によって様々な意見があるポイントですね。
僕の持論としては、ちょっとディープな話にはなるのですが「初音ミク」っていわゆる「偶像崇拝」に近い感覚があると思うんです。
そもそも「初音ミク」というソフトウェアは人工音声の音源であって その機能以外では、パッケージに描かれた1枚の女の子イラストと年齢・体格の設定だけしか無いんです。
ふむふむ。
でも、様々なクリエイターが楽曲を動画としてアップする際にPVやイラストを付けていき楽曲に合った様々な衣装や設定を個々に与えていきました。

そうしていく内に、一定のルール(例:緑髪でツインテールの女の子)を共通認識とし 「初音ミク」という存在は単なるソフトウェアではなく、不特定多数の人々によって思い描かれる「偶像」となって、 三次元の歌手やアニメのキャラとも違う独自の存在になったのだと考えています。
そして多くの人はこの不思議な存在に愛着を持っていると思うので、 より人間に近いリアリティを追求していっても転ぶ事は無いのではないかと僕は考えています!
なるほど、偶像信仰は歴史的にも、確実に存在していますからね!
完全に自論を展開してしまいました(笑)
深夜にも関わらず(現在AM3:00)、色々語っていただきありがとうございます。
最後に、これを読んでいる読者の方でもボカロを作ってみたい!という人が多くいると思います。
その方たちに、始める時に注意することなどアドバイスを頂けると幸いです!
これからボカロを始める人へ
はい!僕もまだまだ日々、試行錯誤して楽曲制作やDJをしていますが、 VOCALOIDカルチャーはクリエイターとの距離が近く、本当に幅広い人々が繋がっていく事で成長し 進化をしている現代を代表するカルチャーだと思っています。

なので、まずボカロが好き!という方は、様々なイベントであったり、同人即売会など色々なところに 足を運んでみてほしいです!
すると本当にたくさんのクリエイターやボカロが好きな方がいるので、 相互的でクリエイティブな環境に刺激を受けると思います!

そして、作ってみたい!という方は、現在では書籍やインターネットでDTMやVOCALOIDの使い方が 説明されているものがたくさんありますので、ぜひそういったものを参考にしてもらえればと思います!

ちなみに参考までに、八王子Pが楽曲まるまる一曲の制作の過程を説明している 「Vocaloid Important Producer by 八王子P」という本を僕は最初に読んで作り始めました!
夜分遅くまでありがとうございました!
これからの活躍にも期待しています!
こちらこそありがとうございました!
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【使用機材】
■PC: iMac (Intel Core i5 / 8GB Memory / 1TB HDD)
MacBookPro (intel Core i5 / 16GB Memory / 256GB SSD)

■I/F : steinberg MR816x / M-AUDIO Fast Track Pro C400

■DAW : Logic Pro 9 / StudioOne Professional

■Headphone : MDR-900ST / Beats by Dr. Dre Mixr

■Speaker : YAMAHA MSP-3Audio Technica AT6099

■Microphone : SHURE SM-58 / SHURE BETA 57A

■Power : Classic Pro PD12U

■VOCALOID : 初音ミク(V2,V3) / 鏡音リン・レン / IA / GUMI / MAYU

■DJ Controller : TRAKTOR S4