LAを中心に、世界へとその名を馳せるジャズボーカル、リン・スタンリー。今回はそんな彼女の魅力に迫りながら、彼女の3作品に迫っていきます。
彼女は遅咲きのアーティストですが、この存在感は彼女の歴史からみると伺えます。
ワシントン州タマコ生まれのリンは、マリア・カラスのレコードを聴いたときから歌手になりたいとの願望に目覚めました。デューク・エリントンとジュディー・ガーランドを敬愛する彼女ですが、彼女自身の歌は長い間注目されることはなかったのです。彼女は、ミシガン州立大学博士課程を学んだ後、米国有名企業などで働き、また幾つかの大学で宣伝広告やマーケティングを教えてきました。
そんなかたわら、いつもダンスを愛し真剣に社交ダンサーとしての訓練を重ねました。
しかし、2005年にひどい交通事故でほとんど身動きができない状態となります。
普通ならここで多くをあきらめる事でしょう。でも、彼女はあきらめません、むしろ「私はルンバを踊れるように特訓し、再び歩けるようになってみせる」と決意し、それから4年足らずで彼女は完全に復帰し、2010年には3つのプロ/アマ米国ボールルームのタイトルを獲得、また世界プロ/アマ選手権で第3位に入賞するなど、社交ダンスのナショナルチャンピオンとなったのです。
そんな彼女の快進撃は2010年に音楽へと再び舵を切りだします。
彼女が出席したデビッド・ベノワ コンサートでオープニングショーにいた88歳のポール・スミスとの出会いをきっかけに「自分に歌の才能があるか知りたかった」という思いを強め、数か月間のアネット・ウォーレンとの発声練習とポール・スミスとのレパートリーの構築)の後、2011年2月13日ロングビーチのアルバ ショールームで、リン・スタンリーはポール・スミスのピアノで初めて人前で歌ったのです。続くヴィッテロでのショーも大成功をおさめ「人々は本当に私の歌を好きになってくれ『どこでアルバムを買えるの?』との質問にレコードを作る決心をしました。それが「Lost In Romance」だったのです。
ロスのトップミュージシャン達をバックにスタンダードを歌い上げた快作です。
LYN STANLEY(LP 180g重量盤/45回転盤) LOST IN ROMANCE【高音質!限定盤!】
「Lost In Romance」のリリースにより、リン・スタンリーは一躍世界的な成功を収めました。このデビュー作は数々の賞賛と賞を受賞しましたが、中でも中国の評論家ジャック・リューが彼の本の中で「2013年度アナログレコードトップ100」の第6位にこの「Lost In Romance」を選びました。また著名な音楽評論家マイケル・フレマーは、リンを「Chanteuse Extraordinaire(素晴らしい音楽の女神)」と呼んでいます。
多くの期待を得ながら出した次作は、偉大なピアニスト ケニー・ワーナーにより制作された1950年代の音楽へのオマージュ「Potions(from the 50s)」を発表します。
彼女の代表作であり、作品の内容や音質も彼女の地位を築いた作品です。
LYN STANLEY(2LP 180g重量盤/45回転盤) POTIONS
それは、当時のジャズやポップソングライターによる名曲が勢揃いです。この特別なプロジェクトのために、豪華過ぎるほどのミュージシャン達、ピアノにケニー・ワーナー、マイク・ラング、ビル・カンリフ、ベースにマイク・ベラリオとヨハネス・ワイダーミュラー、ドラムにジョー・ラ・バルベラ、アリ・ホーニグ、ジョン・ロビンソン、ギターにトム・ロッテラ、テナーサックスにリッキー・ウーダード、パーカッションをルイス・コンテ、トランペットをグレン・ドリュース、クラリネットにはトム・ライナーを起用し、自身のボーカルを世界一流の演奏者で固めています。
その録音には、1950年代と全く同様にアナログテープを用いて行われました。この「Potions (from the 50s)」はSA-CDによるステレオハイブリッド盤(通常のBlu-ray、CDプレーヤーなどで演奏可能)やCDBaby.comなどのダウンロード音楽だけでなく、180グラムの重量級45回転2枚組のLPアルバム、オープンテープなども用意されています。
彼女の魅力的な低音域の声と高音質の録音により、オーディオ愛好家はリン・スタンリーを新しいスターに位置づけました。彼女の深い解釈によるアメリカの珠玉の名曲の演奏は、特に日本やアジア各国で評価されています。
そんな彼女の第3作、INTERLUDESが入荷しました!
オーディオ・マニアを凌駕するリン・スタンレーのサードアルバムです!
こちらも文句なしのクオリティに仕上がっています。
LYN STANLEY(2LP 180g重量盤/45回転盤) INTERLUDES【高音質!限定盤!】