Harbethの国内40ペア限定スピーカー Super HL5 plus-Aを試聴しました。
本日はメーカー様より、Harbethの40周年記念モデル Super HL5 plus-Aをお借り出来ましたので簡単なレビューをさせていただきます。
Harbethは、元々英国BBCのエンジニアだったダッドリー・ハーウッドにより1977年に設立されたスピーカーメーカーで、今年40周年を迎えます。
今回ご紹介致しますSuper HL5 plus-Aは、その名の通りSuper HL5 plusがベースモデルです。
基本的な仕様はSuper HL5 plusに準じますが、変更点は下記の3つです。
・エンクロージャーの仕上げ
・ネットワーク回路のブラッシュアップ
・WBT製スピーカーターミナルの採用
1つ目のエンクロージャーの仕上げですが、ベースモデルのチェリー仕上げから、ウォールナット仕上げに変更されております。本体とサランネットに取付らているエンブレムも40周年記念仕様となっており、ベースモデルとの差別化が図られています。
また、スーパーツイーターにプロテクション・バーが追加されました。
2つ目のネットワーク回路のブラッシュアップですが、音響シュミレーションソフトを活用し、主要パーツの定数や素材が多いに見直されています。
さらに、Harbethブランドのオーディオグレード・ポリキャパシターやUPOFC配線材を使用するなど、高音質化へと貢献しております。
3つ目の変更点はスピーカーターミナルで、従来のこぢんまりとしたものからWBT製の最新世代のものへと変更されております。
さらに、バイワイヤリング用のプレートが専用のジャンパーケーブルへと変更されました。
スタンドも専用のウォールナットのものが用意されております。
早速、ディスクを何枚か聴いてみました。
従来のSuper HL5 plusに比べ、箱鳴りがタイトになり締まった印象です。しかし、ピアノや弦楽器のふくよかさはHarbethらしく、心地いい音色です。
高域の印象もベースモデルとは異なり、ふわっとした優しさの中に鮮明さが加わった印象です。
ボリュームを上げても昔のモデルのように箱鳴りが気になったり、音が破綻しないことに驚きです。逆に小音量でも音痩せしないところが好印象でした。
従来のHarbethの良いところを残し、現代テイストに合わせたような感じです。
どのジャンルも心地よく聴かせてくれますが、中でも弦楽器とボーカルの表現が素晴らしいですね。つい、うっとりと聴いてしまいます。
試聴の中で強く感じたことは、セッティングのしやすさです。
比較的ラフな置き方でも、朗々と音楽を奏でてくれます。もちろん、シビアに追い込むとステージ感の表現が一層良くなり、素晴らしい世界が開けてきます。
その他ですが、Harbeth伝統のピッタリと収まりのいいグリルを外すのが困難に感じる方が多いと思います。
グリルの骨組みが鉄で出来ており、鳴き防止のためジャストフィットするように設計されているそうです。
無理矢理外そうとすると、表面のネットが荒れてしまうので躊躇してしまいますが、簡単に外す裏技があるのです。
骨組みが鉄であることを利用し、磁石を近づけるとすんなりとグリルを外すことが出来ます。このとき、スピーカーユニットに磁石を近づけないように注意してください(実践する際は、当店で責任がとれませんので、自己責任でお願いします)。
最後にですが、Super HL5 plus-Aは日本の住宅事情にピッタリのスピーカーではないでしょうか。サイズがそれほど大きくもなく、重量も比較的軽いので、一人でも取扱いが楽です。
古き良きBBCモニターの血統を継ぎつつも、現代の音楽にもしっかりと対応してくれる良いスピーカーですね。
Harbeth Super HL5 plus-Aの詳細はオタイオーディオのHPをご覧ください。
■Harbeth/スピーカー/Super HL5plus-A(ペア)