当ブログでご紹介、店頭展示させていただいているFYNE AUDIO F500。
お客さまより「TANNOYの新型かと思った」とのお声もいただく本機ですが
今回はあらためてFYNE AUDIOのテクノロジー、そしてラインナップのご紹介をしようと思います。
FYNE AUDIOは2017年春にTANNNOYからスピンアウトしたDr.ポール・ミルズを中心とした技術者たちによってスコットランドにて創業されました。
創業まもないメーカーにも関わらず、すでに一定の評価を得ようかというFYNE AUDIOの製品は大きく3つのテクノロジーを柱として構成されています。
● IsoFlare
フレアとはアサガオのような形状を表します。
おぼえのある方は「TANNOYかと」思ってしまうFYNE AUDIOのトレードマークともいえる同軸ユニットとなります。
高域ユニットと中低域ユニットを同一線上に配置することで上下動のない正確な定位感を生み出します。
同時に、ウーハーコーンを高域ユニットのホーンとして利用することで、同軸ユニットにありがちなリスニングスイートスポットのシビアさを緩和する役目も担っています。
● FyneFlute
フルートといっても楽器のフルートではなく、「溝」を意味します。
通常ウーハーユニットの周りのラバー素材を、ただ曲げて配置するだけでは素材がもつ固有振動特性によってボディの振動を局所増幅しコーン紙にフィードバックしてしまい、結果ピュアな音声送り出しを阻害してしまいます。
FYNE AUDIOはラバーに計算された「溝」を刻むことでこの固有振動特性を抑えることに成功しています。
● BassTrax
FYNE AUDIOの製品はユニットの下部にバスレフポートを設けているのですがただ下向きに設置しているだけではありません。
バスレフから下向きにでた低域は、その先に設置された円錐型のディフューザーに当たり、床面と並行方向360度に拡散されます。
さらに計算されたスリットを抜けて外に出ることになるので底面、背面の影響を受けにくくクリアな低域を実現しています。
。。。
以上3つの柱を中心に構成されているFYNE AUDIOのラインナップは
上位からF1-10、F700シリーズ、F500シリーズ、F300シリーズとなります。
お求めやすい価格ゆえにF300シリーズについ目が行ってしまうかもしれませんが
上記でご紹介した3大テクノロジーを採用しているのはF500シリーズ以上のラインからとなります。
(F300シリーズにIsoFlare、BassTraxは採用されておりません。)
(F1-10はFyneFluteに代わりLFコーンドライバーを採用。)
フラッグシップF1-10、準フラッグシップF702ともに現時点で国内発売されるのはトールボーイ型のみとなります。
現在店頭展示させていただいているF500はブックシェルフという導入のしやすさと、FYNE AUDIOの3大主要テクノロジをすべて採用しつつなお手の届きやすい価格を実現したバランスのとれたモデルと言えるのではないでしょうか。
同軸の定位の良さと、伸びのある音色が魅力のF500。
ご来店の際にはぜひご試聴くださいませ。