高いマイクも安いマイクもみんな同じと思っていませんか！？

パソコンでの楽曲制作が一般化している中で最近では低価格なマイクも沢山リリースがされております。
マイク全体で見てみても価格はピンキリで5千～6千円のものもあれば10万～30万などといった高額なマイクも存在します。
ではなぜここまでも差があるのでしょうか？また、低価格なマイクでは不十分なのでしょうか？

まずコンデンサーとダイナミックとは？

マイクを探し始めると必ず「コンデンサーマイクかダイナミックマイクか」で悩むと思います。
こちらはボーカルに関して簡単に言えば「録音ならコンデンサー、ライブならダイナミック」です。
コンデンサーマイクは電力を必要とする分より細かく高音質で録音を行うことが出来ますが、繊細なものですので衝撃に弱いです。
その分ダイナミックは手軽に頑丈に使うことが出来ます。もちろんダイナミックも音が悪いというわけではありません。
ステージなどで使うことを想定に作られているのです。
ここのブログではボーカルレコーディングに対するコンデンサーマイクに関してのお話となりますので予めご了承くださいませ。

マイクとカメラは似た者同士！

マイクとなるとどちらかといえば一般的ではないので高いも安いも中々想像がしにくいと思います。
では皆さんがよく使うであろうカメラで例えてみたいと思います。
最近ではiPhoneやスマートフォンの画質の向上はめまぐるしいものがありますよね！誰でもプロのような写真を撮ることが出来ます。
・・・・そうです。あくまでも「プロのような」写真を撮ることが出来るのです。
自分の撮った写真単体だけで見てみれば確かに綺麗で誰かに自慢したくなりますよね。ただプロの写真と比較してみるとどうでしょうか？
画質だけではなく存在感そのものが薄れて見えてきませんか？
それもそのはずです。プロのカメラマンは何十万というレンズ、何十万という本体。そして光の調節から全てハイクオリティの物を使うことによってあの写真が生まれるのです。
～画素や、～ビットやらなんやらかんやら数字では同じかもしれませんが、そもそも使っている素材が違います。もちろん腕もしかりですが・・・。
なのでいくらiPhoneやスマホのカメラがいいからってプロには敵いません。
マイクでも全く同じことが言えます。
最近の低価格のマイクは数字でもハイレゾに対応されているものもあってそれなりに高音質で録音ができますが、やはり聞き比べると一般的にリリースされている曲の方が断然良く聴こえます。
もちろんエンジニアの力もあるのですが・・・。
それがまさに低価格マイクと高額マイクの違いなのです。

数字では表せない音の本質的な部分の差が大きい

まず高音質マイクで大きく違うのはマイク本体の「筐体」です。
レコーディングしている最中、私たちでは想像が出来ないくらいマイクは声に対して共振をしています。
これは必ず録音された音に影響を及ぼします。
高音質マイクの場合はこれに対する対策がしっかりととられています。
例えばマイクホルダーが浮いている状態になっていたり、筐体がしっかりしていて共振がしにくい構造になっていたり。
これらはレコーディングした後に細かく編集をする際に差が大きく出ます。
もう一つ大きいのは「指向性」です。
指向性とはそのマイクの録音ができる音の範囲を表しているのですが、低価格のマイクはしっかりされていてもやはり音の広いが違います。
こちら指向性がしっかりされていれば壁などの反射音を拾いにくくするので余計な反響音を防ぐことが出来ます。
反響音が入ってしまうといきなり「部屋感」が出てきてしまい良いミックスをすることが出来ません。
またナチュラルノイズも拾ってしまうので切り貼りする際に違和感を感じてしまいます。

とはいえどこからのランクが安心できるのか？

中々マイクに10万などといった予算を使うことはできませんよね・・・。
どこからのマイクが性能がいいものになるのでしょうか？また、低価格のマイクは全く使えないのでしょうか？
ズバリ、2万円以上のマイクがあれば環境さえ作れていればスタジオクオリティの録音ができるでしょう！
環境というのはボーカルフィルターなどで吸音をされていることですね。
更にポップガードなども必需品になるので用意しておきましょう。
低価格のマイクはプリプロ用などで使いましょう。簡単な宅録ではかなり使えると思います。

もちろんどれにもいい使い道はあります。それぞれ使うべきところでしっかり使っていただければ無駄なものにはなりません。