今日はレコード針の試聴をやりますよ!
OTAIRECORDようすけ管理人です。
すい星のごとく現れたレコード針ブランドLP GEAR。
徹底試聴って事でたまにはレコード針のレビューをやってみようって企画です。
まず最初にブランドの紹介。
LP GEARというブランドです。
このブランドは1995年にアメリカのネバダ州でスタートしたレコード周りを扱うメーカーという感じです。レコード針やカートリッジ、ターンテーブルのベルトなんかも販売しています。
今回OTAIRRECORDで扱っている4機種を早速試聴してみたいと思います。
まず試聴環境ですが、いつものホームグラウンドOTAIAUDIOの試聴室で行います。
スピーカーはB&W 805D4,アンプはDENON PMA-1700NE,ターンテーブルはTechnicsのSL-1500Cで行うことにします。
今回紹介するLPGEARのラインナップには1万円以下のカートリッジなど買いやすい感じのモデルも含まれています。
本来実際にそれらを使うことを想定すると、100万を超すシステムはいらないのですが、805D4は大変厳しく情報量が出ますので、正確なジャッジができると思ったからあえて使用しました。
↑ようすけ管理人がオーディオショップもやっているということは結構知らない人は多い。(自分調べ)
最近何もかもインフレ傾向で高くないですか?
最近、電気料金からガソリン代、食料品に至るまで本当に高い!
だからレコード針も例外ではない!(飛びすぎ)
でもまじで、結構切実じゃないですか?
だからお買い得でいいレコード針ないかな、って探していたんですよね。
そしたら出てきたのがLP GEARというブランド。
でも結構調べたら結構こだわって作っているラインナップが結構あって。。
ちょっと興味が出てきまして試聴してみよう!ということになったのです。
これでインフレに対抗しよう!!!!(決意)
実際1万円切ってるカートリッジとか普通にありがたくないですか(涙)。
じゃあ早速今日試聴する4モデルのご紹介!
1,LP GEAR/Carbon Fidelity CF3600LE cartridge
(参考価格:7,710円(税別))
2,LP GEAR/AT3600L NSS cartridge
(参考価格:8,164円(税別))
3,LP GEAR/Carbon Fidelity CF95SE cartridge
(参考価格:11,800円(税別))
4,LP GEAR/The Vessel A3SE cartridge
(参考価格:18,000円(税別))
って感じで、LP GEARで現時点で取り扱っている4つのカートリッジを聴きくらべてみましょう。詳しいスペックはタイトルのところをクリックすればオタレコの解説が出てきますので、よろしくおねがいします。
ではいきます。どきどき。
ちなみに試聴ソースはようすけ管理人も二回ほどイベントでご一緒になった坪口昌恭率いるOrtance (LP) ESCARGOT!
この盤録音もいいし内容がマニアックで最高なんで洗練された大人の人にぜひ聞いてほしいです!オタレコで買えます(しれっと営業)
じゃあ聴きます。謎に緊張します。
まず最初にこれ。
Carbon Fidelity CF3600LE cartridge!!
良質な高音域がもたらす美しく繊細な世界
いきなり好感触。
カーボンファイバーを使用したカンチレバーが特徴的なCF3600。
空間表現もしっかりできていて、音の芯もしっかり感じられる。
高域の解像度も申し分ない出来である。
カーボンの仕様に関してもう少し振動が吸収され音が素っ気ないイメージがあったが
CF3600に関してはそれは杞憂で、感性豊かな表現を可能にしている。
DJはもちろん、リスニングユーザーにも価格からは想像できないくらいのクォリティがある。
1万円を切っている価格にもかかわらず想像よりも精緻な音世界が展開される。
レコードの持っている情報を想像よりもはるかに高い精度で再生している。
レコードの情報を余すところなく取り出したい!
でもウン万とするカートリッジはつらたん!ってあなたはまじでこれはおすすめです。
はい!つぎ。サクサク行きます。
AT3600L NSS cartridge!!
質の高い低域といつまでも聴き続けたくなる優しく深遠なる音
”レコード針先の伝統的な製造方法は、ダイヤモンドチップをクラウンと言われる台座に蒸着嵌合し、それをカンチレバーに差し込んで接着するというものでした。質量が増し、ダイヤモンドの先端とカンチレバーの間に異なる素材の要素が入るため、溝を針先からカンチレバーに伝える際のニュアンスが損なわれます。Nude Schwarz Stylus(NSS)では、無垢ダイヤモンド(ダイヤモンド全体)をカンチレバーに直接挿入、固定、接着し、クラウン(台座)を不要にしました。”
ということで、構造が通常のものと決定的に違うわけですが音の方はといいますと、、
ダイレクトで、音が太くグルーブ感がしっかり感じられる出来。
低域の表現は圧倒的で、同メーカーのCF3600とは全く違う意味の完成度を感じる。
NSS技法によってつくられたカンチレバーは、付帯音を消し去り、素晴らしいS/Nを実現することに成功している。
前述したように低域表現が素晴らしい。ベースやドラムの低域は深遠な世界描き出し、
リアルな質感が手に取れるようなイメージ。
ダンスミュージックやロックなど激しい音楽、40-50年代のナローレンジな音楽表現なども温かみや懐の深さをもってリスナーを満足させてくれるはずである。
そして特筆すべき点は低域の「量感」だけが優れているわけではなく、決してにじむことなく、ある意味フレッシュに描いてくれることである。
フリークエンシー的にLOWがぼんぼん出る、ということでは決してなく、しっかり解像度も担保しながら再生できていることに驚いたし、NSSの振動系統がハイスピードでシンプルな実力を持っているのではないかと思う。
また聴き疲れもすることなく、中域や高域においても、しっかり気持ちよく出てくるし、低域に埋没することはほとんどない。
これだけ低域がしっかり出ているのにもかかわらず、しっかり分離していることに関しては思わずニヤリとさせてくれる。
普段大き目なボリュームで再生される方や、クラブDJなど大音量で再生するミュージックラヴァーの方にも絶対おすすめしたい出来である。
ハイ次!
Carbon Fidelity CF95SE cartridge
圧倒的なバランス感定番感。すべての音楽ジャンルに対応するスタンダード。
カーボンカンチレバー+嵌合ダイヤスーパー楕円針の組み合わせであるCF95SE。
実にバランスが良く情報量も多い、相当な実力を有するいわゆる間違いないカートリッジといえるであろう。
ダイナミクスも大変広く、その広い帯域幅の中で音楽がストレスなく自由に踊っているようなストレスフリーでぬけのいいサウンド。
押し出しも強く、高域から低域までしっかり再生してくれる安心感。
「バランスが良い」というと、何か面白みがないようなイメージを持つ方もひょっとしたらいらっしゃるかもしれないがそれは心配無用で、しっかりエキサイティングであったり時にはエモーショナルで会ったり、時には情念豊かなサウンドでリスナーを包み込んでくれる。
実に頼りになるスタンダードモデルといっても間違いないであろう。
あらゆる現場、あらゆるオーディオシステム、あらゆるサウンドソースにおいて最適解をもたらしてくれる気すらする。
いろんな音楽が好きな方はもちろん、自分の好みがわからない
初心者の方にも安心してお勧めできるモデルである。
はい!ラスト!
The Vessel A3SE cartridge
さらに繊細に奥行き感、音場感ともに申し分ない高品質モデル
現在LP GEARのなかでも上位にあたるモデルがこちら。
一聴して楽器の音の繊細さと量感が同時に飛び込んでくる。
明らかにハイクォリティな世界。
そしてタイトな音の中にもうすく倍音成分をまとって耳に飛び込んでくるあたり
絶妙なセンスを感じる。
とにかくいつまでも聞いていたくなるような澄み切ったサウンド繊細だけど細すぎない、まさにMMのなかでもハイクォリティなグループには間違いなく属してくるだろう。
クラシックや、楽器の独奏などニュアンスを細かく感じ取りたい人には迷いなくお勧めできるクォリティがある。
繊細な音のニュアンスをしっかり感じたい方でMCまではちょっと面倒だなと感じている方はこのカートリッジを選ぶといいであろう。
そこそこのハイエンドなシステムだったらしっかり乗り切れるくらいの実力は持っているし、この実力で2万円を切ってくるあたりは現行のMMカートリッジの中でもコスパの面でも大注目である。
LP GEAR試聴後記
上の写真。私の表情から読み取っていただければわかると思います。
すごく幸せな時間でした。
まあそれがすべてを物語ってるってことで、どのモデルも想像してたよりも数倍良かった!(期待値!!)
だからすごく楽しく聴くことができました!
皆さんもぜひLP GEARのカートリッジをゲットして素敵なレコードライフをお過ごしください!
もちろんオタレコで扱ってますからね!(ここまでやってあつかってないわけない)