曲を自由自在に操る事が出来るフォーマット「STEMS」だが、今回はそのメリット・デメリットを見ていきたいと思います。

【メリット】
やはり曲を素材として扱うことが出来るという事です。よりクリエイティブなことが可能になりますし、DJだけではなくライブ演奏にも活用できるようになります。また、この「4つ」というのがかえって効果的で、両手で扱うにはちょうどいい量ですし、TRAKTORで使えるのでスクラッチなども行うことが出来ます。従来のDJソフトでリリースされた安心感もありますし、初めての方もDJをやっている方も入り込みやすいですよね。

もう一つのメリットはやってて楽しいことです。すべてが初めての感覚なのでとても新鮮ですし、実際ボーカルだけとかで聞くとめちゃめちゃ感動します。
また、トラックメイカーがどのように曲を作っているのか、という部分も見れたりします。気になるアーティストのSTEMSを是非聞いてみてください。

【デメリット】
これは音質の部分にあると思います。
基本的にSTEMSは今までのマスタリングを放棄しています。先述したようにSTEMSクリエーターでのマスタリング作業になりますのでこだわった音質調整を行うことが出来ないのです。
また、書き出された時のフォーマットはmp4です。現時点(2016年01月08日現在)ではWAV等に書き出せるという事はありません。今後ハイレゾに対応するかもまだわかりません。ただ聴感上では特に音質の変化は感じられません。

もう一つデメリットを上げるとしたらディスコ向きではない、という事です。
DJの技術を見に来ているお客さんの場合は向いているかもしれませんが、サウンドバーなどただただ音楽を楽しみに来ている場所ではなかなか受け入れられない部分があります。
今後ヒットチューンやメインストリームでもSTEMSが制作されると変わっていくかもしれません。