ESOTERIC/パワーアンプ/A-02

ESOTERIC A-02

エソテリックの母体となるティアックはオープンリールデッキ製造の時代からレコーディング業界の発展とともに歩み、音楽制作の現場でアーティストが望みうる最高のオリジナルマスターサウンドを彼らとともに追求してきました。 鮮烈に立ち上がる音、豊かに溶けあう交響、奏者の情熱。 さらにはホールの空気感からオーディエンスの熱気まで、オリジナルマスターは音楽情報の全てをありのままに捉えています。 そうした感動を、いささかもそぎ落とすことなく、リスナーに伝えること。このようなティアックからの遺伝子を受け継いだエソテリックの究極のテーマが「Master Sound Works＝マスターサウンドワークス」です。この理念に基づき、ステレオパワーアンプ『A-02』が誕生いたしました。

『A-02』は、2008年の発売以来、高い評価を誇る「Master Sound Works」理念を追求したステレオパワーアンプ『A-03』の設計思想をベースとし、プロスタジオ・エンジニアとのコラボレーションの中から、よりオリジナルマスター再生に相応しいサウンドクオリティー、また音楽制作現場において必要とされるスピーカー駆動力をさらに高める工夫を取り入れ、ブラッシュアップされたステレオパワーアンプです。 アーティストやエンジニアの求める音をストレスなく再生することに焦点を合わせ、エソテリックのクラフトマンシップを惜しみなく投入して完成した『A-02』は、制作者が抱く音楽へのこだわりをそのまま音楽愛好家にお届けします。

アーティストの息吹を伝えるマスターサウンド再生

パワーアンプのデザインはプロスタジオ用パワーアンプ設計のノウハウを投入。組み合わせるスピーカーのサイズや能率にかかわらず常に際立つドライブ能力とナチュラルな音色を両立し、アーティストの息吹を伝えるマスターサウンド再生を追及しています。

「Esoteric MSW Class AB」パワーアンプ・ブロックをデュアル・モノ構成で搭載

A-02に採用された「Esoteric MSW（= Master Sound Works）Class AB」パワーアンプ・ブロックは、マスターサウンド再生を追及するエソテリックのアンプ設計ポリシーの集大成ともいえる数々の特長を備えています。

A-02は、MSW Class ABパワーブロックをチャンネルごとに独立して搭載するデュアル・モノ構成を採用。モノーラル・パワーアンプに肉薄するサウンドクオリティーをステレオ機のサイズで実現しています。

極めてパワフルなバイポーラ・トランジスターによる5パラレル・プッシュプル構成

ひとつの素子で、連続動作で17アンペア、瞬間動作では34アンペアの電流供給能力を持ち、最大230Vの耐電圧を誇る強力なバイポーラ・トランジスター素子を採用。この素子は、高周波特性に優れたLAPT（Linear Amplified Power Transistor）素子となっており、ハイパワーと繊細さを両立した音色を追及しています。

この素子を各チャンネルに5パラレル・プッシュプルで搭載し、AB級動作で定格出力200Ｗ＋200W（8Ω）のハイパワーに対応。あらゆるスピーカーを存分にドライブできる回路としました。

ドライブ段はA-03を踏襲し、最短の信号経路を実現するシンプルな2段増幅を採用。

ドライブ段をシンプルな2段増幅とし、信号経路を最短に抑えることで、NFBを極めて少量としながらも安定性を高め、躍動感のある音質を実現。さらにアンプ内部のインピーダンスも低く抑え、限りなくナチュラルなサウンドを実現します。

大容量トロイダルトランスを使った強力な電源部

パワーアンプの核を構成する強力な電源部には、音質に優れた高効率大容量トロイダルトランスを搭載。圧倒的なダイナミックレンジや力感など、セパレートアンプの醍醐味を存分にお楽しみいただけます。

電源部を独立した電圧増幅段

スピーカーへ変動の激しい大電力を供給するドライブ段の影響を一切受けないよう、プリアンプからの微弱な信号を受ける電圧増幅段（ドライブ段の前段）は、ドライブ段から独立した専用のトロイダル電源トランスと電源回路を備えています。これにより、オーケストラのクライマックスでも前段への安定的な電源が確保され、各楽器の繊細な表現力や解像度が飛躍的に高まります。

強力なダンピングファクター

高性能バイポーラ・トランジスターと信号経路の短い2段増幅設計の組み合わせにより、低NFBながら、1000という強力なダンピングファクターを実現しました。大口径ウーハーも余裕で制動することが可能で、ドライブ段の強力な駆動力とあいまって、スピード感に優れた低域を再生することができます。

BTL接続でモノーラル・パワーアンプとして使用可能

A-02をBTLモードで、モノーラル・パワーアンプとして使用することにより、8Ω負荷にて800Wの出力を得ることが可能です。

特性と試聴の両面から徹底的に追い込んだハイグレード部品を随所に採用

高い信頼性とコンタクト性能を誇るXLR入力端子とエソテリックオリジナルのRCA入力端子、スピーカーターミナルには、導体コア部分にピュアマテリアル（純銅＋金メッキ）を使用し、高い導電性能と低い抵抗値を実現したWBT社製のnextgen：WBT-0710Cuを採用。 さらに高周波低インピーダンスタイプの電解コンデンサ、トランジスターなど、特性と試聴の両面から徹底的に追い込んだ部品を採用。信号の鮮度や伝送のロスを最小限に抑え、ピュアなアンプ性能を引き出しています。

精度と振動抑制を高次元で融合した独創的なシャーシ構造

エソテリックの設計思想を踏襲する高剛性ボディコンストラクションを採用。 パワーアンプとして極めて剛性の高い約41.5kgにもおよぶ質量を誇ります。内部の回路コンポーネントは2mm厚の鋼材による各回路専用のインナー・コンパートメントにそれぞれセパレートし、ボトムシャーシには5mm厚鋼材を採用。各回路間の相互干渉を防ぎ、内部/外部振動による共振の悪影響を最小としています。

極めて堅牢な内部シャーシは、ブラスト仕上げとショートスクラッチ仕上げが美しいコントラストを描く、20mm厚のアルミ材によるフロントパネルと5mm厚の天板によって完成され、エソテリック独自のピンポイントフットで4点支持。ラウンドフォルムが織り成す造形美と左右対称に置かれたブラックアルマイト処理された大型ヒートシンクが、エソテリックデザインのハイエンド製品群とともに美しい一体感を醸し出し、気品と所有する悦びを演出いたします。

SPEC

■定格出力
・STEREO：200W＋200W（8Ω）
　　　　　400W＋400W（4Ω）
・BTL：800W （8Ω）

■実用最大出力
・STEREO：250W＋250W（8Ω）
　　　　　500W＋500W（4Ω）

■周波数特性：5Hz〜100kHz（±1dB､1W出力､8Ω）

■S/N比：117dB以上（JEITA）

■全高調波歪率：0.009％ （1kHz、8Ω、定格出力）

■適合最小インピーダンス：4Ω

■ゲイン：28dB

■入力端子：XLR×1
　　　　　　RCA×1

■入力インピーダンス：RCA：150kΩ
　　　　　　　　　　　XLR：320kΩ

■出力端子：スピーカーターミナル
　　　　　　スクリュータイプ （WBT-0710Cu）×1

■グランド端子：シグナルグランド用大型端子

■電源：100V AC 50/60Hz

■消費電力：550W

■外形寸法（W×H×D）：445×220×430mm（突起部含む）

■質量：約41.5kg

■付属品：電源コード×1
　　　　　電源コード支持金具×1
　　　　　金具取り付け用ネジ×2
　　　　　取扱説明書×1
　　　　　ご愛用者カード×1


※仕様及び外観は改善のため予告なく変更することがあります。