マルタ・アルゲリッチ、クラウディオ・アバド、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(SACD)アバド/チャイコフスキーコンサート:ピアノ協奏曲第1番、スラブ行進曲、ロメオとジュリエット、大序曲《1812年》

商品No: 25858
メーカー
レーベル:
エソテリック
タイトル: アバド/チャイコフスキーコンサート:ピアノ協奏曲第1番、スラブ行進曲、ロメオとジュリエット、大序曲《1
アーティスト名
種別:
マルタ・アルゲリッチ、クラウディオ・アバド、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
商品番号: ESSG-90249

価格

¥3,611(税抜)

3,972 税込)

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※こちらの商品はCDです。レコードではありませんのでご注意ください。

流麗でドラマティックなアバドのチャイコフスキー。 アルゲリッチ、ベルリン・フィルと強力なタッグを組んだ極めつけの名演。

ジャンル:管弦楽曲・協奏曲
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
クラウディオ・アバド 指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

レーベル::Deutsche Grammophon
音源提供:ユニバーサルミュージック合同会社
仕様:Super Audio CDハイブリッド
DSD MASTERING / Super Audio CD層
2チャンネル・ステレオ
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ
品番:ESSG-90249


アバドとベルリン・フィルのレパートリーの広さを実感させる3曲
1990年、ヘルベルト・フォン・カラヤンの後を継いでベルリン・フィルの芸術監督となったクラウディオ・アバド(1933〜2014)。アバドは惜しくも2014 年1月20日、 80歳で亡くなりましたが、2002年までの12年間にわたる在任期間中に、ベルリン・フィルを、カラヤン時代にはなかった透明感のあるサウンドを持ち、バロックから同時代作品にいたる多様な音楽に柔軟に対応できる機能的なアンサンブルへと鮮やかに脱皮させました。ドイツ・グラモフォンとソニークラシカルに残されたこのコンビによる数多くのレコーディングは、いず れも20世紀末のオーケストラ芸術の精髄ともいうべき高い水準を誇っており当社のこのシリーズの常連でもあります。今回はアバドが1994〜96年にかけて録音したチャイコフスキーの名演を特別にカップリングした1枚を世界で初めてSuper Audio CDハイブリッド化。


2021年12月10日発売

アバドが愛したチャイコフスキー
アバドがロシア音楽に深い共感を寄せていたことはよく知られており、特にムソルグスキーについては偏愛ともいえる執着ぶりを見せていました。チャイコフスキーの作品についてもそうで、その結びつきはイタリアとロシ アの意外な親和性を改めて感じさせるものでした。録音面でもキャリア最初期の1968年、35歳の時に若書きの交響曲第2番「小ロシア」をニュー・フィルハーモニア管弦楽団と録音したのが最初で、ドイツ・グラモフォンの作曲家別の交響曲全集企画の中で交響曲第46番というメインの曲を任されています。CD時代に入ると1985〜91年にかけてシカゴ交響楽団と交響曲全曲と主要管弦楽曲をソニークラシカルに録音し、その相性の良さを再度音として刻印しています。ロシアの暗鬱さを生々しく表出するのではなく、清朗で率直な表現によってチャイ コフスキーの音楽から新たな美を引き出すアプローチは、20世紀後半のチャイコフスキー録音史の中でも際立った 魅力を持つもので、語り口の滑らかさはカラヤン以上といえましょう 。

TCHAIKOVSKY Concerto No. 1 ‘1812’ Overture
ベルリン・フィルとのチャイコフスキー録音の精髄
ベルリン・フィル芸術監督就任後は、ペースが落ちたものの、交響曲・管弦楽曲・協奏曲で重要な名演を残しています。交響曲では1994年の第5番(ソニークラシカル)がありますが、管弦楽曲では1999年になってドイツ・グラモフォンから発売された1枚が特筆すべきもので、当アルバムはその中から3曲をカップリングしています。1995年12月にセッション録音された大序曲「1812年」と「スラヴ行進曲」はアバドにとって2回目の録音でアバドの流麗な解釈にベルリン・フィルの豪壮なパワフルさが加わった点が聴きものです。「1812年」の大砲はおそらく実音ではなく人工的にリミックスされた音と思われますが、音楽的な流れを壊さぬよう、十分なインパクトを持ちながらも派手になりすぎないよう配慮されているのがドイツ・グラモフォンらしいところです。1996年4月の「ロメオとジュリエット」は、アバド3回目の録音で、後半にプロコフィエフの同じく「ロメオとジュリエット」の抜粋を並べた演奏会でのライヴ録音です。アバドはベルリン・フィルで毎シーズンテーマを設けて演奏会のプログラミングをしており、他の指揮者による演奏会や室内楽や歌曲、朗読の演奏会も含め、総合的な 芸術文化を提示する姿勢を貫いていました。1995/96年シーズンのテーマはシェイクスピアで、ヴェルディ「オテロ」や、このシリーズでハイブリッド化した1995年のジルヴェスターコンサートもその一環で、メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」が取り上げられ、この「ロメオとジュリエット」もその流れで演奏されたものでした。柔らかな冒頭からアバド節全開で特に美しい第2主題のカンティレーナはアバドの「ロメジュリ」の肝ともいえるものです 。

アルゲリッチとの決定盤
そしてこのアルバムのメインともいえるのが、1994年12月のマルタ・アルゲリッチとのピアノ協奏曲第1番のライヴ録音でしょう。12月8・9・10日の3日間、フィルハーモニーで行われた定期演奏会ではモンテヴェルディのマドリガル「なんと甘く、香り立つ唇よ」(第7巻)、3人の指揮者を擁するシュトックハウゼンの「グルッペン」の後、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番が取り上げられるという興味深いプログラミングでした。言うまでもなく、この協奏曲はアルゲリッチの十八番で、世界各地で演奏し、録音でも1970年のデュトワロイヤル・フィル盤(ドイツ・グラモフォン)、1980年のコンドラシン バイエルン放送響盤(フィリップス)はともに、この作品の20世紀後半のイメージを決定づけた名演として知られています。いわばそうした自らの盤歴にさらに栄冠を重ねるように実現したこのアバド ベルリン・フィルとの共演は、文字通り決定的な演奏と言っても過言ではなく、作品に盛り込まれた多彩な魅力を最大限に開示する手腕、ダイナミックスの途方もない幅広さ、パワフルな打鍵、スピード感など、期待を裏切らない壮絶かつ緻密な演奏が繰り広げられています。第2楽章中間部の即興的な音の動き、そして第3楽章前半のむしろ淡々と抑制された進行も、コーダの爆発的なクライマックスに向けての伏線として心憎いほどです 。

最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化
レコーディングは、本拠地ベルリン・フィルハーモニーで行われており、広大な空間の中で近めのマイクセッティングにより、厚みのある弦楽セクションのどっしりとしたピラミッド型のサウンドの土台の上で、木管と金管が鮮明な存在感をもって聴こえるようにミックスされています。アルゲリッチのピアノもオーケストラの前面に実にクリアに定位し、実に細やかなニュアンスが込められていることが手に取りように聴きとれます。カラヤン時代の暗めのサウンドに代わって、のびやかで明朗な趣があるのはアバド時代ならではと言えるでしょう。もともとが優秀な デジタル録音であり発売以来特にリマスターが施されたことはなかったため、今回は初めてのDSDリマスタリングとなります 。今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、 これまで同様、使用するマスターテープの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特にDSDマスタリングにあたっては、D/Aコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターとに、入念に調整されたESOTERICの最高級機材を投入、またMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジ ナル・マスターの持つ情報を余すところなくディスク化することができました。

『第3楽章で繰り広げられる切れ味の鋭い演奏』
◎ピアノ協奏曲
「この曲のアルゲリッチ三度目の録音。そして二度目のライヴ。現在のアルゲリッチには、技巧的に華やかな第1楽章や第3楽章より、憂愁を漂わせながら静々と歌い進まれる第2楽章の方が、一層よく似合うような気がする。ただそうは言っても、例えば第3楽章で繰り広げられる切れ味の鋭い演奏が聴き手を熱くさせるのは、以前と少しも変わらない。彼女の魅力は、さらに幅広くなった。」
『ONTOMO MOOK クラシック名盤大全 協奏曲編』1998年

TRACK LIST

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840〜1893)
ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
スラヴ 行進曲 作品31
幻想序曲《ロメオとジュリエット》
大序曲《1812年》 作品49



トラックリスト
ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
第1楽章 Allegro non troppo e molto maestoso Allegro con spirito
第2楽章 Andantino semplice Prestissimo Tempo I
第3楽章 Allegro con fuoco
スラヴ行進曲 作品31
幻想序曲《ロメオとジュリエット》
大序曲《1812年》 作品49



マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)(ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:クラウディオ・アバド

[録音]
 ピアノ協奏曲:1994年12月
 スラヴ行進曲 、1812年:1995年12月
 ロメオとジュリエット:1996年4月
[初出]
 ピアノ協奏曲:449816 2 1995年(カップリングは組曲「くるみ割り人形」)
 管弦楽曲: 4534969 2 1999年(「テンペスト」 op.18とのカップリング)
[日本盤初出]
 ピアノ協奏曲:POCG9770(1996年1月25日)
  管弦楽曲:POCG10183(1999年7月23日)
[エクゼクティヴ・プロデューサー]
 クリストファー・オールダー
[プロデューサー]
 ピアノ協奏曲:ヴォルフガング・シュテンゲル
 管弦楽曲:クリストファー・オールダー
[バランス・エンジニア]
 ピアノ協奏曲、スラヴ 行進曲、1812年:ゲルノート・フォン・シュルツェンドルフ
 ロメオとジュリエット:ヴォルフガング・ミットレーナー
[レコーディング・エンジニア]
 ピアノ協奏曲:ユルゲン・ブルクリン/ランハルト・ラーゲマン
 スラヴ行進曲、1812年:ラインハルト・ラーゲマン
 ロメオとジュリエット:ユルゲン・ブルクリン

[Super Audio CDプロデューサー]大間知基彰(エソテリック株式会社)
[Super Audio CDリマスタリング・エンジニア] 東野真哉(JVCマスタリングセンター(代官山スタジオ))
[Super Audio CDオーサリング]藤田厚夫(有限会社エフ)
[解説]諸石幸生、 長谷川勝英
[企画・販売]エソテリック株式会社
[企画・協力]東京電化株式会社


商品名:マルタ・アルゲリッチ、クラウディオ・アバド、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(SACD)アバド/チャイコフスキーコンサート:ピアノ協奏曲第1番、スラブ行進曲、ロメオとジュリエット、大序曲《1812年》


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