カール・リヒター、ミュンヘン・バッハ管弦楽団、オーレル・ニコレ(SACD)J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番、第3番、フルート・ソナタ第1番、チェンバロ協奏曲第5番

商品No: 25863
メーカー
レーベル:
エソテリック
タイトル: J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番、第3番、フルート・ソナタ第1番、チェンバロ協奏曲第5番
アーティスト名
種別:
カール・リヒター、ミュンヘン・バッハ管弦楽団、オーレル・ニコレ
商品番号: ESSA-90248

価格

¥3,611(税抜)

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※こちらの商品はCDです。レコードではありませんのでご注意ください。

20世紀に相応しいバッハ像を確立したリヒターの精髄をまとめた1枚。

ジャンル:管弦楽曲・協奏曲・室内楽曲
カール・リヒター(指揮とチェンバロ)
ミュンヘン・バッハ管弦楽団
オーレル・ニコレ(フルート)

レーベル::ARCHIV
音源提供:ユニバーサルミュージック合同会社
仕様:Super Audio CDハイブリッド
DSD MASTERING / Super Audio CD層
2チャンネル・ステレオ
美麗豪華・紙製デジパック・パッケージ
品番:ESSA-90248


リヒターのバッハ解釈のエッセンスがここに
昨年発売した「ブランデンブルク協奏曲(全曲)」に続く2枚目の復刻となる、第2次大戦後、クリーンアップされたバッハの演奏様式を世界的に確立した指揮者・チェンバロ・オルガン奏者、カール・リヒターの名演です。アナログ時代の決定的解釈とされたリヒターのバッハ演奏のエッセンスを1枚にまとめ、最新リマスタリングでSuper Audio CDハイブリッド化。


2021年12月10日発売

ドイツのバッハ伝統を20世紀に継承したカール・リヒター
リヒターは現在のドイツ・ザクセン州プラウエンに牧師の子として生まれ、11歳のときドレスデン聖十字架教会付属学校に入り、有名なドレスデン十字架聖歌隊で少年時代を過ごしました。ライプツィヒ音楽学校では聖トーマス教会のカントルであったカール・シュトラウベ、ルドルフ・マウエルスベルガー、ギュンター・ラミンに師事。1949年には聖トーマス教会のオルガニストに就任、という経歴は、まさに脈々伝承されてきたドイツのバッハ演奏の伝統の本流を体得した音楽家であることを証明しています。リヒターの演奏活動が飛躍するきっかけとなったのは、1951年にミュンヘンの聖マルコ教会のオルガニストのポストを得たことで当時は西ドイツだったミュンヘンに移住したことでしょう。ニュルンベルク近郊のアンスバッハで開催されていたバッハ週間で指揮したハインリヒ・シュッツ合唱団を母体にして「ミュンヘン・バッハ合唱団」を組織し、さらに1955年にはバイエルン国立歌劇場管、バイエルン放送響、ミュンヘン・フィルなどのメンバーをピックアップして「ミュンヘン・バッハ管弦楽団」を設立し、バッハの合唱音楽の理想的な演奏を追求することになります。

J.S.BACH Orchestral Suite Nos. 2 & Nos.3, etc
ドイツ発信のバッハ演奏解釈の確立へ
1954年リヒターは、シュッツの 「ムジカーリッシュ・エクセークヴィエン」をドイツ・グラモフォンが設立した音楽史専門のレーベル、「アルヒーフ」に録音し、レコード・デビューを果たします。アルヒーフ(文字通り、「保存記録」「保管庫」などを意味する)は第2次大戦後の1947年にバッハ作品の全曲録音を目標とするとしてスタートし、その後グレゴリオ聖歌からウィーン古典派までその領域を拡げ「世界初」の古楽レーベルとして古楽振興に尽くすことになりました。リヒターが何よりも幸運だったのは、この新興レーベルのアルヒーフがカタログ拡充のための新録音を必要としていたこと、その時期がちょうどLPレコード、そしてステレオ録音の普及、バロック音楽ブームの興隆と軌を一にしていたことでしょう。演奏解釈の思潮面でも、ナチスの災禍を経たことで第2次大戦前の価値観を捨て去り、新たな様式の確立が求められるという、いわば時代のニーズがありました。リヒターはその期待に応えるように、バッハ作品の演奏解釈の研究と実践に没頭しました。リヒターは19世紀末以来の恣意的なテンポの揺れや過度の感情移入を排し、安定した正確なリズムを保持し、記譜通りの音価を明晰に再現・発音することで、混濁しないクリアな声部バランスを指向し、作品のあるべき姿を追求しその本質を抉り出す姿勢を貫くことで、20世紀後半のバッハ演奏様式をドイツから発信し、それが演奏旅行やレコード録音を通じて世界中に普及、その価値観が共有されるようになったのです。

リヒターのバッハ解釈のエッセンスがここに
こうしたリヒターの厳格な姿勢が最初に結実したのが1958年録音の「マタイ受難曲」でした。リヒターの解釈はイエスの受難を通じて人間の弱さと神の慈愛を歌い上げるこの大作の20世紀後半の全ての演奏の規範となりました。その後1960〜70年代を通じてバッハの声楽曲、管弦楽曲、室内楽曲、器楽曲(チェンバロ、オルガン)を網羅するかのように録音が継続され、バッハ演奏家としてのリヒターの令名を世界的なものにしました。アルヒーフというレーベルの性格もあって、楽譜の選択、演奏様式、演奏人数の設定など学術的な面でもより新しい情報を採り入れていた点と、ジャンルごとに全曲録音を目指したという点で、録音物としての価値を大きく高めたのでした。そうしたリヒターのバッハ解釈の充実は1960年録音の管弦楽組曲全曲、リヒター自身がソロを務めた1972年録音の「チェンバロ協奏曲全集」、そして名手オーレル・ニコレ(1926〜2016)との「フルート・ソナタ全集」にも結実しています(ニコレは管弦楽組曲第2番のソロも担当)。当アルバムはそうした名演のエッセンスを凝縮するべくそれぞれから代表的な作品を1枚にカップリングしています。

最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化
管弦楽組曲はヘルクレスザール(1,270席)、フルート・ソナタは科学アカデミー内のプレーナーザール(会議場)、そしてチェンバロ協奏曲は映画の撮影なども行われるバヴァリア・スタジオと、録音はミュンヘンの3つの会場が使われています。ミュンヘン大学の講堂と並び、アルヒーフやドイツ・グラモフォンの録音では多用された録音場所だけに、会場が異なっても、またエンジニアが異なっても音のイメージが見事に統一されています。オーケストラとしての録音では、近めの距離感で左右上下いっぱいに広がる中規模のオーケストラのずっしりとした低音の上に築き上げられる厚みのある響きをメインにして、その前面に各曲のソロを明確にクローズアップしています。この大きな響きの中で、オーケストラの各パートは極めて明晰に捉えられ、ソロとしてあるいはコンティヌオとしてリヒターが爪弾くモダン・チェンバロの鋭い響きも埋もれることなくピックアップされています。リヒターの厳格なまでの音楽の統御が実際の音としてもはっきりと実感できるのが何よりの魅力と言えるでしょう。フルート・ソナタでは2つの楽器の音像が明晰に浮かび上がっています。アナログ最盛期の録音で、初めてCD化されたのは1989年で、管弦楽組曲については2001年と2006年にSuper Audio CDシングルレイヤーでも発売されています。

今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまで同様、使用するマスターテープの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特にDSDマスタリングにあたっては、D/Aコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターとに、入念に調整されたESOTERICの最高級機材を投入、またMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を余すところなくディスク化することができました。

J.S.BACH Orchestral Suite Nos. 2 & Nos.3, etc
『バッハの真正な時代様式を確立」「レコード史上に特筆すべき偉業』
「構成のがっちりしている点はいかにもドイツの指揮者らしく、学者的なかたさがところどころに顔を出すが、それも決して冷静なものではなく、バッハ時代の古典的な気分を醸成しながらも、若さと新鮮さをちらりとのぞかせたりする。正当なバッハの解釈を身に付けながらも、常に若い世代を意識しているといったような見事な演奏である。」
推薦盤『レコード芸術』1962年9月号

「バッハの真正な時代様式を確立したリヒターの演奏は、現時点の視野からも少しも色あせずに、説得力の強い革新的主張を感じさせる。リヒター以後のそれぞれに興味深い演奏も、結局はリヒターの方式のヴァリエーションに過ぎない。時代を画した名演奏。独奏者の個人技は秀逸。」
『クラシック・レコード・ブック1000 VOL.3協奏曲編』1986年

「カール・リヒターとミュンヘン・バッハ管弦楽団によるアルヒーフへの一連のバッハ作品の録音はレコード史上に特筆すべき偉業の一つであったと思う。オリジナル楽器による演奏が定着する以前の時代の最高峰を極めた演奏であったことは言うまでもないが、作品と作曲者への深い敬愛の念に裏打ちされた真摯で峻厳なその演奏は、今日でも強い説得力をもって聴き手に訴えかけてくる。娯楽性や愉悦性とは無縁な生真面目そのものの解釈だが、バッハの音楽の数学的・論理的ともいうべき緻密なテクスチュアの綾が完璧な音楽美のうちにくまなく再現される。バッハの高邁な音楽精神を誰にも納得させるに足る、志の高い演奏である。」
『クラシック不滅の名盤800』1997年

「理論に裏打ちされたアーティキュレーションを、丁寧に描くリヒターの音楽は、響きが軽やかで強弱のメリハリも程よく、何より見自然な演奏である。そしてフルート界において、バッハのみならず現代音楽をも拡張高く演奏することで追随を許さないオーレル・ニコレの、第2番における音楽性豊かなソロなど、様式を踏まえた好演が光っている。」
『ONTOMO MOOK クラシック名盤大全 管弦楽曲編』1998年

「ここに聴かれる演奏も発想がロマンティックで、独特の思い入れと切れ込みの鋭い力感があり、その説得力は極めて大きい。古楽系の演奏とは無縁の、伝統的なドイツのバッハだが、強弱や緩急のコントラストがはっきりしているなど、方法論としては共通している点も多い。「両極端は一致する」の原則に、そっくりそのまま当てはまるケースといえる。メンバーにもスタープレイヤーを配し、現在でも最もスタンダードな名盤であろう。」
『クラシック不滅の名盤1000』2007年

TRACK LIST

J・S・バッハ(1685〜1750)
管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067
管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068
フルート・ソナタ第1番 BWV1030
チェンバロ協奏曲第5番 BWV1056



トラックリスト
管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067

第1曲 Ouvertüre
第2曲 Rondeau
第3曲 Sarabande
第4曲 Bourrée I-II
第5曲 Polonaise
第6曲 Menuet
第7曲 Badinerie

オーレル・ニコレ(フルート)
ミュンヘン・バッハ管弦楽団
指揮:カール・リヒター

[録音]1960年6月14日〜19日、ミュンヘン、ヘルクレスザール
[初出]198 272 SAPM(1960年)
[日本盤初出]SLAM23(1962年2月)
[エクゼクティヴ・プロデューサー]カール・ファウスト
[プロデューサー]カール=ハインツ・シュナイダー
[バランス・エンジニア]ヴァルター・アルフレート・ヴェットラー

管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068

第1曲 Ouvertüre
第2曲 Air
第3曲 Gavotte I-II
第4曲 Bourrée
第5曲 Gigue

ミュンヘン・バッハ管弦楽団
指揮:カール・リヒター

[録音]1960年6月14日〜19日、ミュンヘン、ヘルクレスザール
[初出]198 272 SAPM(1960年)
[日本盤初出]SLAM23(1962年2月)
[エクゼクティヴ・プロデューサー]カール・ファウスト
[プロデューサー]カール=ハインツ・シュナイダー
[バランス・エンジニア]ヴァルター・アルフレート・ヴェットラー

フルート・ソナタ第1番 BWV1030

第1楽章 Andante
第2楽章 Largo e dolce
第3楽章 Presto - Allegro

オーレル・ニコレ(フルート)
カール・リヒター(チェンバロ)

[録音]1973年4月、ミュンヘン、科学アカデミー、プレーナーザール
[初出]2533 368(1973年)
[日本盤初出]2533 368(輸入盤/1973年)
[エクゼクティヴ・プロデューサー]Dr. ゲルト・プレーブシュ
[プロデューサー]Dr. ゲルト・プレーブシュ
[バランス・エンジニア]クラウス・シャイベ

チェンバロ協奏曲第5番 BWV1056

第1楽章 (Allegro)
第2楽章 Largo
第3楽章 Presto

カール・リヒター(チェンバロ)
ミュンヘン・バッハ管弦楽団
指揮:カール・リヒター

[録音]1972年7月11日〜13日、ミュンヘン、バヴァリア音楽スタジオ
[初出]2722 009(1973年)
[日本盤初出]2722 009(輸入盤/1974年1月)
[エクゼクティヴ・プロデューサー]Dr. ゲルト・プレーブシュ
[プロデューサー]Dr. ゲルト・プレーブシュ
[バランス・エンジニア]ギュンター・ヘルマンス
[レコーディング・エンジニア]クラウス・シャイベ



[Super Audio CDプロデューサー]大間知基彰(エソテリック株式会社)
[Super Audio CDリマスタリング・エンジニア] 東野真哉(JVCマスタリングセンター(代官山スタジオ))
[Super Audio CDオーサリング]藤田厚夫(有限会社エフ)
[解説]諸石幸生、 寺西基之
[企画・販売]エソテリック株式会社
[企画・協力]東京電化株式会社


商品名:カール・リヒター、ミュンヘン・バッハ管弦楽団、オーレル・ニコレ(SACD)J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番、第3番、フルート・ソナタ第1番、チェンバロ協奏曲第5番


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