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初心者DJ道場 ミキサーを知ろう

1.各部の名称・機能を知ろう
2.クロスフェーダーってなに?
3.フェーダーのカーブとは?

1.各部の名称・機能を知ろう

ここでは大人気Pioneer DJのDJM-S9を例に説明したいと思います。では次の画像を見てください。

赤い線で囲ってあるものは、だいたいどのミキサーにも付いている基本的なものです。
横の番号と下記の説明を照らし合わせてください。
青い線 で囲ってあるものは後でふれます。

1.マスターボリューム調節つまみ

ミックスされた音がコンポなどの出力装置に送られるときの、最終的な音量を決めるものです。

2.左にあるグレーのノブがトリム、縦に3つ並んでるのがイコライザー(ハイ・ミッド・ロー)

左右に同じものがありますが、これは左側に接続したターンテーブル(左チャンネル)は左側のつまみ、右側のもの(右チャンネル)は右側のつまみということです。

トリムは、縦フェーダー(下記)が一番上にあるときの音量、つまり左右各チャンネルの最大音量を決めるつまみです。

イコライザーとは、各チャンネルの音質をいじれるつまみです。イコライザー・ハイを右に回すと高音が強調され、左にまわすとこもった様な音になります。

イコライザー・ローを右に回すと低音が強調され、左に回すと低音が減って、薄い音になります。

同様にイコライザー・ミッドも中域の調整ができます。

3.PHONO/LINE切り替えスイッチ

ほとんどのミキサーは、左右の各チャンネルにPHONOとLINEという2つの入力端子を持っています。

PHONO端子には主にターンテーブルを、LINE端子にはCDプレーヤーなどを接続します。

スイッチがPHONO側に選択されていると、そのチャンネルのPHONO端子に接続されている機器の音が出力されます。LINE側の場合も同様です。

DJM-S9のようにオーディオインターフェイスを内蔵しており、パソコンからの信号を受信できるタイプもあります。その場合、パソコン入力を選択できる場合があります。

4.左右にあるのが縦フェーダー、真ん中はレベルメーター

まずレベルメーターですが、これは各チャンネルのボリュームがどのくらいの大きさで鳴っているかを視認できるものです。よくアンプについてるものと似てます。

そして縦フェーダー。左右に同じものがありますが、これはトリムつまみなどと同じく、左右のチャンネル別に付いているということです。

縦フェーダーのつまみが一番上にあるときはトリムで決めた音量で鳴り、つまみを下げていくことで音量が小さくなっていきます。

5.クロスフェーダー

ずばりこれは、DJミキサーの一番大事な部分です。クロスフェーダーについては下記で詳しく説明します。

2.クロスフェーダーってなに?

みなさんはフェードイン・フェードアウトという言葉は聞いたことがありますか?

フェードインとは、無音の状態からだんだんと音が大きくなっていくこと、フェードアウトは音が鳴っている状態からだんだん小さくなっていくこと。フェードアウトはいろいろな曲の最後で使われていますね。

DJのミックステクニックの1つとして、ロングミックスというものがあります。

これは、例えば左チャンネルで鳴っている曲がだんだん小さくなっていくのと同時に右チャンネルの音がだんだんと大きくなっていき、最終的に左チャンネルの曲から右チャンネルの曲につながっていくというものです。

ならば、左チャンネルの縦フェーダーを下げながら右チャンネルのレコードを頭だしして、縦フェーダーを上げていけばいいのかというと…もちろんそれでもできますがとても大変です。

そこで下の表を見てください。

このグラフで、縦軸は音量。横軸はクロスフェーダーつまみの位置。 赤い線 が左チャンネル。
青い線 が右チャンネルになっています。

グラフを見ていただければわかると思いますが、クロスフェーダーつまみが一番左にあるときは左チャンネルの音が100%の音量、右チャンネルの音は鳴っていません。

つまみをだんだん右にずらしていくことで、左右のチャンネルの音が混ざっているのが分かると思います。

そして一番右にいくと左チャンネルの音が消える。

このようにひとつのフェーダーでふたつのチャンネルの音量を制御するのがクロスフェーダーの機能です。

ちなみにクロスフェーダーという名前の由来は、赤線・青線の形を見てもらえれば分かりますね。

3.フェーダーのカーブとは?

上にある、ミキサーの画像の 青線で囲った部分。あれはクロスフェーダーのカーブを調節するつまみです。

カーブとは、「音量がどれだけなだらかに変化するか。」ということです。

ちなみに上のグラフの状態は、フェーダーのカーブが「ゆるい」と呼ばれているときのものです。
では「きつく」するとどうなるか。下のグラフをご覧ください。

先ほどのグラフと同じく、縦軸は音量。横軸はクロスフェーダーつまみの位置。 赤い線が左チャンネル。 青い線が右チャンネルになっています。

カーブがきついと、一番左につまみがあるときはもちろん左チャンネルが100%の音量で 鳴りますが少しでも右に動かすと右チャンネルの音が100%で鳴ります。

ほぼスイッチのような状態ですね。ミキサーによっては縦フェーダーのカーブも調節できる物もあります。

このようなカーブにすることで、切れのいいスクラッチができるようになります。
なので、HIPHOPなどのジャンルをプレイしたい場合は、フェーダーカーブがをきつめに 調節できるミキサーを必ず選ぶようにしましょう。
調節できることで、ロングミックスも可能になるわけですからオイシイですよね。


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