-最終章- 終わりの語り。
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第6章の続きから)・・・・というわけで、今日はかなり深いお話も聞けたと思います。
実際最近のDJシーンかなりハイテク化が進んでいまして、一説には一部の人は寝ながらDJもできるというふうに豪語している人もいるらしいのですが(笑)、
それぐらい便利になりました。
これは素晴らしいことで、やっぱり今までDJと出会ったことがない人でも簡単にDJが始めることができて、
音楽が好きであればどんどん自分で選曲をして表現をしていけるっていうような環境が急速に整いつつあるわけです。
スマートフォンの普及なんかも手伝って今までにないぐらい急拡大をしていると思うんです。
ただし、その陰で忘れられつつある物とか、本当にこれって、このまま風化してってもいいのか、っていう物がある気がしたのです。
多くの伝説的なミキサー達、そしてその裏のストーリー。
ベスタクスのDJブランドのエッセンスや魂が今日ひしひしと伝わってきた気がします。
例えばルーブル美術館でエジプトコーナーにミイラみたいなものが展示してあったりだとか、昔の貴族のまぶしいばかりの財宝が展示してあったりだとか。
それは、やっぱり我々の人類の先輩方がこれは絶対に後世に残さないといけないというふうに、誰に言われるもなく使命感でそれが引き継がれ、
何千年の時を経て今ルーブル美術館に展示されていたりしているという事だと思うんです。
私は今日これらのベスタクスのミキサーを目にして、実際に触れて音を聴いてという体験させていただきましたが、
博物館に展示したいぐらいの深いエッセンスやこだわりを感じました。
ありがとうございます。
これからのDJシーンにおいては、もっと便利になるのも結構ですし、皆さんそれでどんどん楽しんでいただければいいと思うのですが、その上で後世に引き継ぎたいもの、
例えば今日はベスタクスにたまたまお邪魔していますけど、ベスタクスというブランドだったり、人だったり、
ベスタクスの開発にかかわった多くのアーティストさんたちのソウルとか魂っていうのは、やっぱり引き継がなきゃいけないのかなと深く感じました。
だから音楽の神様が私を今日ここ、ベスタクス本社に来させたんだと思ってます。今日は笑顔がすてきな(笑)会見さんのディープな話が聞けてとても幸せでした。
とんでもございません(笑)。こちらこそ、ありがとうございました。
(了)