Vestax PMC-CX
-6章- PMC-CXの語り。
PMC-CX
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(第5章の続きから)そして最後に、これはちょっと赤いつまみが魅力的なPMC-CXというモデルがありますけど。 これはさっきのPMC-500と比べると縦フェーダーも3つしかないですし。シンプルですね。ノブも大きいですね。すごく使いやすそうに思うんですけど。
VUメーターなんかも付いていて。全体的にマニアックな印象はひしひしと伝わってくるんですが、これはどういったモデルなのですか?
PMC-CX PIC1
これはPMC-CXというモデルです。そのCXという品番の意味がカール・コックスさんのCXといいますか。
あ、カール・コックス(carl cox)でCX。なるほど。あのカール・コックスさんでよろしいのでしょうか(笑)?
あのカールコックスさんですね(笑) カールコックスさんも以前から親しくさせてもらっていまして、 彼が専用のミキサーを作りたいという希望があり設計を進めました。PMC-CXもCLUB施工用のしっかりした音質のミキサーになっています。
ただ1つ、通常のミキサーで彼がとても使いにくいと言ったところが、ボリュームの間隔なのです。彼の手がとても大きく。。
あー。いかにもという感じですけど(笑)。
そうですね。ソフトに気持ちよくフィルターの音を作らなきゃ駄目なのだと。このフィルターの部分も全てアナログ設計だったので、 こちらも色々とサンプルを作って、彼にテストをしてもらいました。設計に携わっていた皆で試行錯誤しまして。
なるほど。じゃあこの赤色は情熱の赤ということ(笑)。
そうですね。開発者の何かが滲んでいる赤というか、もう魂が宿っているかもしれないですね(笑)
そういうこと言うと、若干怖い(笑)、売れなくなるのでやめましょう。
(一同笑い)
あと、基本的にはローパスフィルターとハイパスフィルターのスイッチ部分で、もう一つ、 カール・コックスさんが欲しかったのがノッチフィルターというエフェクトです。今で言うノッチフェイズエフェクトみたいな、シュワーっていう感じのエフェクトです。
そのローパス、ハイパスボタン2つ同時押しすると、クラブでとても気持ちよく聞けるシュワーっていうノッチフィルターがあの赤いノブでコントロールできます。
PMC-CX PIC2
踊っている人たちを更にぶっとばす悪魔のスイッチですね(笑)。なるほどです。 このカール・コックスのモデル、さっきのものと今まで紹介してきたものと違うところで、さっきのR-3でも出てきたVUメーターが右上にあって
。 で、さらにVUだけじゃなくてちゃんとしたLEDのボリュームもちゃんとあって。欲張りな感じですね、これ。ハンバーグもエビフライも食べたいみたいな(笑)。
PMC-CX PIC3
全部入りですね(笑)。
全部入り。で、その下にボリュームとかもあってアイソレーターがある。
PMC-CX PIC4
はい。このアイソレーター部分ですが、ベスタクスの昔のモデルDCR-1200を搭載させました。
名機ですね。
3つのHI,MID,LOWボリュームは通常のアイソレーターボリューム操作に使うノブですが、アンチフェーズのスイッチが付いています。 このアンチフェーズというのは、普通のステレオ出力ではなく、片方、例えばRチャンネルの位相が反転するんです。
そうすると、例えばボーカルの音がセンターにある楽曲等は、Lはそのまま、Rは反転してスピーカーから出てくるとそのセンター定位の音がキャンセルされるんです。
なるほど。
PMC-CXの場合、それが音声帯域ごとにスイッチが付いているので、LOW域のキック音をキャンセルさせたい場合、 MID域のボーカルをキャンセルしたい時に使えます。
音を消すことは完全にはカバーできないんですが、この機能はDCR1200から継承されたエフェクターなので是非使って音を楽しんで頂きたいです。
なるほど。演奏を表現する上でいろんな場面で使えそうですね。もう聞けば聞くほど全部買いたくなっちゃいました。
もう私が全部買っちゃっていいですか? 64回ローンで。
男の64回ですね。カッコいいですね。
64回、金利が(笑)。
-最終章- 終わりの語り。に続く...
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