=オタレコようすけ管理人
=SHING02
=DJ $HIN
=牛嶋氏
「SL-1200トーンアーム」
アームの調整の仕方のマニュアルみたいのはないんですか
残念ながらないですね。ただし、触るところは2点。
ねじを2つだけ。
その締め具合ですか。
きつすぎてもあかんし、ゆるすぎてもあかん。
それも前期型と後期型とありますよね。確か。
せめて、パーツだけでも作り続けれるかというか、それか誰かが変わってやるか、さすがにトーンアームは無理だろうけど。
それか、どっかのメーカーがびっくりするようなターンテーブルを出すかやね
今もでてはいますけどね、各メーカーから。
基本のかたちは一緒やからね。
そう、似てる。
変えれないんでしょうね。
本当にすごいターンテーブルだな。
トーンアームの設計したのは誰はなんですか。
トーンアームの設計した人はもうとっくにいなくなっちゃったなあ。
あ、そうなんですか、すごい人ですね。
それはチームっていうよりか、誰かしら主導で1人がやってたんですか。
各ブロックだよね。トーンアームのブロックの人はそればっかりを開発してた。
「ライトニングプラッター」
ウシジマさん、とうとうできましたよ。プラッターの回り光らせるやつ。
MK5Gで、前にウシジマさんがおっしゃってたとおり、「周りを白くしないと均等に光れへんよ」っていうの、その通りでした。
こういう、まずブツブツって感じで光ったりとかするんですけど、シルバーのボディにはキレイにハマるんです。だから結局プラッタのカバーを取って、
これを一から作ったんですよ。リボンLEDを貼って、変換アダプターを付けて、この2カ所から電源を取ったんです。
これで誰でも取り付けれるようなかたちにしたんですよ。
なるほど、きれいにできてるじゃん。
まだLEDを動かしたりとかするようなコントローラーを開発中なんですけどね。
それをさらにリモコンで一応できるようなところまでしようっていってて。
これは本当にすごいですよ。
これ自体をこっち側で取り付けなくても、それを売って、誰でも取り付けれるくらいのレベルまでもっていけてるっすね。
それを1番最初にウシジマさんに相談して、俺こういうことやりたいんですけど、どうにかなりませんかっつって、
プロトタイプを作ってもらって、アドバイスをもらったんや。マークセブンや(笑)。
「蘇るアナログ」
ウシジマさんは、SL-1200で技術は全て出し切ったっていうことですね。
出し切ったというよりも、僕がアイディア出すんじゃなくて、DJの誰かが「こんなんで困ってるんだけど」っていうのがあれば、
それを具体化するのがわれわれの仕事やからね。
要望に全て答えるっていうことですね。
あとはDJがそれを残すために頑張る段階に来ていると思う。
せっかくここまで作ってもらったんだから。
アナログのプレス枚数も今年は去年の倍近く伸びていますし。
時代によって旬があって、デジタルブームっていうのがズーっとこの何年かきて。
そんな中で絶対アナログの文化っていうのはなくなることないと思うんですよね。
まずアナログレコードが無くならないからね。
アーティストはアナログレコード出したいって思うやん。
DJとかやってたら特にね。
アナログのいわゆる、音質とか、デジタルじゃ表現できないダイナミクスな部分とか、そういう点に関してはどう思いますか。
俺はね、ええ悪いじゃなしに、アナログを聞いた方が、柔らかくて、心地いいんやね。音的にね。
それはなぜ?
アナログレコードの音は、「音質が良い」っていうよりも、右と左の音が必ずきれいに分かれてるわけじゃなくて、
うまいことミックスされてるんよね。ところがCDの場合はLとR、完全に右と左の音完全に分けてしもうてるわけでしょ。
それが何か違和感に感じるような音に聞こえてくるんですよ。
ただ、アンプに通すからもう少し落ちてくることは確かやけども。
CDはレコードに比べたら分離度はもっと高いですよ。
倍以上ですよね。
でもそこに違和感がある。
それは人の好みによって変わるから一概には言えないけどね。
だって「CDは高いとこから低いところまでいっぱい入ってるからええねん」とかいう人もいてますし。
個人的にはどういうレコード鑑賞してるんですか。
僕はジャンルは問わない。
ええなあ思たら聞く。それだけです。
あえて言うとしたら、どんなジャンルを。
あえて言ったらスタンダードジャズかな。
前、ウシジマさんが家でどんなプレーヤー使ってるんですかって言うたら、SL1200じゃなかったですよね、お気に入りがあるんや言うて、
僕に言うてはったんですよ
もう今は 場所狭いからね、1200にしてるけどね。
それこそ、SL-1200以外に生産中止になっちゃったtechnicsのターンテーブルは今どういう扱いなんですか。
パーツすらないわけですか。
ないですね。
それはもう終わりってことなんですよね。
終わりですよね。
パーツ供給が残ってるのはもうSL-1200のみ
そういうことだね。
とっくの昔に終わっちゃったんですよね。
SL-1200だけやからね、長く残ってたのね
ウシジマさん、他にもプレーヤー手がけはったんですか。
他にやったいうたらね、ジャケットサイズのSL10とかね。
ふたの付いてるやつ。ふた付けて、立ててもかっこいいですよね。
テクニクスチームで開発したアナログプレーヤーで他にこれはすごいっていうのありますか。
SL-1200以外で。
アームが動くトラッキングのやつとか。
あれはもう昔からあったからね。
アメリカだとレコード聞いてると、終わったら針を戻してくれるんですよね。
ああいうのはなかったんですか。
オートプレーヤーね。ありましたよ。
なんかひっくり返したりとかも。
そういうのもアメリカにあったんですよ。
ひっくり返すまではないんやけどね。
ダイレクトドライブのオートプレーヤーとかもあったんですか
ダイレクトドライブでオートプレーヤー、あるよ。
へえ。
DJ連中は皆SL-1200のことしか知らないですからね
まあ、そうなるわな。
マニアがおんねんな
ダイレクトドライブも網羅してんですよ。全て載ってるんですよ。マニュアルとかも全部アーカイブしてあるって、まあ画質はあんまり良くないんですけど。
白黒の写真がメインなんですけど、もちろんテクニクスだけじゃなく全てのターンテーブルを網羅してるサイトなんです。
1600、1700、2000、3000、5000ね。SNDシリーズ。
こうやって話したら、ちゃんと映像みたいなドキュメンタリー撮りたいですよね。
ほんとそうですね。
文化事業ですよ。
ちゃんとやったほうがいいと思う。
そうですね。本当に、SL-1200が無かったら、ぼくもこの立場までこれてなかったので、本当にありがとうございました。
いえいえいえ。
それだけです。
本当に。
僕もSL-1200に携わるまではアンプとかチューナーの設計やってたけど、こっちに来てから、仕事の考え方が変わっちゃったもんね。
今までなら「今度こんな商品作ったらええなあ」という感じで、行ってね、夜中のクラブに。
今やったら、「まだ踊ってるんか」言うて捕まるかも分かんない。
そうですよね。真逆の時間ですからね。(笑)