=calm氏
=OTAIRECORDようすけ管理人
-第6章- 「新しい環境の作り方」
あと、お伺いしたいことがあったんですけど、2013年の冒頭のブログで、
「多くの人と出会い、さまざまな考えが交錯し、受け入れたり拒否したりして、自分の中で消化していきました。
最終的にたどり着いたのは、No Limit! 限界は自分で作るもの」
みたいな内容のところがとても印象的でした。
自分はcalmさんと年齢も環境も違いますが、結構、去年、おととし、もうちょっと前なんですけど、音楽の環境がネットとかスマホなどの影響で
デジタル化されて、スピードが速くなったっていうのは間違いないじゃないですか。
そこに環境が変わって、結構いろんな歪みが今でてきていると思うんですね。
その中で、例えば、クラブ行ってもデジタルファイルのリテラシーが低い方々の出す音質が悪かったりだとか、ある種、結構、絶望感みたいなところっていうのを
感じていたところがあったのです。
昨晩のcalmさんのパーティーは、正にそうだと思ったんですけど、Calmさんの中で音楽的に今の段階は、もう1回環境作っていこうと言う思いがあるのかなと、
このくだりを読んで思ったんですけど、Calmさんが今、音楽に対して、どういう感じで接せられているか、と言う事をお伺いしたいです。
今の時代、聴きたい曲を聴きたい時にすぐ聴けるっていうのは、すごく良い事だと思うんですよ。
そうですね。
以前だとあの曲今すごい聴きたいけど、家に帰らなきゃ聴けないって昔はそういう時代だった。
今はすぐに聴けるから、その情景を見ながら聴くとか、便利ですごくいい時代だと思う。
レコードのアルバムの内側の部分て、針のあたり角が変わるから、やっぱり音が悪いじゃないですか。だんだん沈んでくるじゃないですか。
それに比べたらCDは、その劣化がなく、ずっと聴けるからCDは、便利だと思います。
ただ全体的に今、音楽産業は相対的に元気がないかなと思ってるんですけど。
そうですね、数字にも出てますからね。
それが、今が底であると自分は信じていて、ここから上がっていくなと思ってるんですけど。
DJにしろ、例えば制作にしろ、ライブにしろ、なんにしてもそうなんですけど、昨日もDJやっててふと思った事があります。
自然界に例えると、まず山があります。
昔はそこに、ものすごい量の雨が降ってた。
すごい雨が降ってたから、多くの川ができて、そのでっかい川の潤す木とか、あと別流も大きく流れて、そっちの方にも多くの水が流れて行ってた。
それがたくさんあって、すごく世界がその周りが潤ってたって感じなんですけど、でも今は、その雨自体が減ったと思うんですよね。完全に。
そうすると、昔、大きかった川がちっちゃくなる。その大きな支流から流れ出てた水もドンドン減っていく。細くなっていく。そこら辺、生えてた木も枯渇していく。
ある普通の大きさだった川もドンドン細くなってくる。そういった状況の中で、このまま雨が降るのをひたすら待つのか、どうするのかっていう・・・。
どこかに移動してみるのかとか。
っていろいろな考え方あると思うんですけど。
今できるのは、細くなってもまだ生き残ってる川ってあるじゃないですか。
はい。あります、あります。
そういう川を集結させれば、それなりの流れにはなると思うんですよ。
自分みたいに一生懸命、昔から真剣にやってる人の流れを一つちょっと合流させて、少し大きな流れにしていけば、昔みたいなその例えば5本集めても昔の1本よりはちっちゃいかもしれないけど、
その1本1本で細く、なんかいつ枯渇するか分からない状況でやるよりは、集めて、それなりの大きさにして、そこの周りを潤していくっていうか。
そして、また雨が降ってくれば、そこに大きな水が流れてくると思うんで。
それまでは頑張って、と言う感じですかね。
雨を待つことに対して運とかそういうのを待つんじゃなくて、自分たちでそういう努力をしていけばいいんじゃないかなと。
それは音楽制作に関しても、他のことに関しても全ての今の音楽シーンに当てはまると思います。
現状新しい川もいっぱいできてきているとは思うんですけど、それはまだ先行き不安定じゃないですか。
どっかで水が止まるかもしれないし、地下に落ちてっ行くかもしれないし、分からない。
それでも前に進むという事ですね。
そうですね。確実にずっと何年も何年も流れ続けている川っていうのは、なんかそれなりの理由があるはずだから。
じゃ、そういう川だけをしっかり集めて、と。
calmさんが、こうやっていろいろ全国ツアーだとか、楽曲制作、音にこだわられたり、いろんなことをしていく中で、新しい川をドンドン見つけてそれを束ねていくみたいな感じの意味合いですか。
その新しく生まれてきた川が、例えば、せっかく良い川なのに途中でバンってせき止められるような地形が先に見える、もう川の水はがここまで来てる。
そんな時に、そちらに行くと危ないからこちらに来たほうがいいよっていう、それが、新人とか若い人たちへの自分たちが手助けになれればいいのかなと思います。