1970年~80年代。空前のディスコブーム。
皆が同じ音楽を聞き、同じファッションをし、同じ振り付けで踊った時代。
当時ディスコで毎晩踊り明かした世代が、今まさに仕事上の地位も落ち着かれたり、子育ても一段落するなどで自由な時間を持てるようになった家庭が多く、この50~60歳の世代をターゲットにしたディスコイベントが全国各地で大盛況なのです。
そんな中、
2018年6月、国内のディスコDJで最も名を馳せるDJ OSSHY氏の申請により、「7月22日」が「ディスコの日」として日本記念日協会により正式に認定されました!
2018年は日本にディスコが上陸して50年、そして全世界にディスコブームを巻き起こした映画「サタデー・ナイト・フィーバー」公開から40年の記念すべき年ということで、7月22日はこの映画の日本公開日なんですね。約40年もの時を経てこのタイミングでブーム再来。なんという巡り合わせでしょうか!
この背景を受け、当時ディスコでDJされていた方が再びDJ活動を始められたり、家で趣味でDJをしていたという方がやっぱり現場でDJしてみたいと再起したりと、ディスコブームの再来はお客さんだけでなく、DJ側にも増え始めています。
今、ディスコブーム再熱の火付け役的存在!老若男女問わず最も人気のあるディスコDJ、DJ OSSHY氏にOTAIRECORDようすけ管理人がインタビュー!
DJはもちろん、MCも織り交ぜフロアを盛り上げる超ベテランディスコDJ、DJ OSSHY氏。
その巧みなMCで、現在はNHK、Inter FM、TOKYO MXなど数々の局で番組を持ち、ラジオDJとしても大活躍中。
お昼の時間帯にディスコミュージックを流すなどの試みが、ディスコブーム再来のきっかけにもなりました。
今回、DJ OSSHY氏に現在のディスコ事情から、ディスコDJを始めたい方に向けたお話、そしてディスコの日制定についてまで色々とお話を伺いました。
■ようすけ管理人
OTAIRECORDではDJ機材の販売をしているのですが、ヒップホップとか、レゲエとか、テクノとか、いろんなジャンルがある中で、ディスコのDJを始めたいという方がどんどん増えているんですね。OSSHYさんはディスコDJとしてご活躍されていますが、近年現場の盛り上がりというのは、いかがでしょうか。
■DJ OSSHY氏
ディスコミュージックって、すごくいろんな解釈があると思うんですけど、私がディスコミュージックと称してるのは主に70年代~80年代の音楽なんですね。70's・80'sがディスコ全盛時代のサウンドで、それが90年代に入って、R&Bだとかヒップホップだとか、さまざまな音楽形態に分かれていうというような流れになるわけですけど。ディスコミュージック年齢的に言うと、今の50代から60代前半ぐらいまで。だからアラフォーからアラフィフ、こういった世代からとても支持をされてるわけなんですが、彼らがドンピシャな青春時代を送っていた20代、この頃に聴いていた曲が、いわゆる70年代、80年代の音楽っていう形になるわけですよね。
それで、その若かりし頃の青春時代の音楽っていうのは多分体に染み込んでいて、50代になったときに、何かにつけて思い出深い音楽になってると思うんです。
■ようすけ管理人
風景がよみがえってくる。
■DJ OSSHY氏
そう。もう既に体に染み込んでる。
その音楽を呼び戻されるきっかけとなる70's・80'sの音楽を聴く場面というのが、ラジオとテレビなど様々なメディアを通じてここ5~6年ぐらいの間に増え、急速に広がったというのが大きな影響だと思います。
■ようすけ管理人
最近目に見えてきてますからね。
■DJ OSSHY氏
それで、忘れかけていた音楽を耳にする機会が増え、「あったあった」とか、「私も青春時代こういう音楽よく聞いてた」っていうようなことで、感覚が呼び戻されてる方が増えていると言ったらいいのかなぁ。
私はもう長年ずっとこれらの音楽に集中してやってきてたわけですけど、時代のほうが逆に追い付いてきてくれた感をすごく感じているのが今の現状なんですね。
■ようすけ管理人
オッシーさんは以前から取り組まれていますからね。
■DJ OSSHY氏
具体的に言うと、7年前ぐらいに「Radio Disco」というラジオ番組が始まったっていうのがきっかけで。その番組から派生して、テレビ番組の「Disco Train」っていうのも始まりました。
その二つが果たした大きな役割は、夜のディスコとかクラブという音楽のカルチャーを昼間に持ってきたっていう編成なんです。
■ようすけ管理人
放送時間帯的な話ですね。
■DJ OSSHY氏
そうです。それによって、かなりざわざわしたものが業界内で広がったんですよ。
■ようすけ管理人
それは意図的に、それはあえて昼にしようという?
■DJ OSSHY氏
意図的っていう部分も当然あると思いますけども。
■ようすけ管理人
時間帯で狙っているのが面白いですね。
■DJ OSSHY氏
カウンタープログラム的な発想で、どこもやってないことをやろうという試みを、InterFMが始めたんですよ。
そのときに、今まで誰もやってなかった放送局をつくろうみたいな発想がInterFMの中にあって、番組改編のタイミングで朝から晩までの編成がかなりアグレッシブな編成になったんです。
■ようすけ管理人
アグレッシブな。さすがInterFMさん。
■DJ OSSHY氏
そのときの一つの番組に「Radio Disco」があって。
ディスコとかクラブというようなダンスミュージックの番組っていうと、大抵ナイトタイムというか、夜の9時以降とか、そういう時間帯にしか放送メディアでは見ることも聞くこともできなかったところが、平日のお昼間に毎日。
■ようすけ管理人
昼間からパーティ(笑)。
■DJ OSSHY氏
結構これで本当にラジオ業界、全体的にも話題になったんです。InterFMってかなりローカルなFM局だったんですけども、いろんな他局がみんなびっくりしたんですよ。
■ようすけ管理人
新鮮な取り組みですものね。
■DJ OSSHY氏
それで「Radio Disco」を聞いていたテレビ番組のプロデューサーが、この番組をテレビ化しようということで始まったのが「Disco Train」。
・・・という風に流れが変わってくるんですね。
■ようすけ管理人
TVまで波及したわけですか。
■DJ OSSHY氏
私が「Radio Disco」を担当してるとき、毎日昼間にやってますから。
それで当然、見聞きするっていうか、聞く確率としてはかなり増えますよね。
■ようすけ管理人
そうやって広がっていったんですね。
■DJ OSSHY氏
その生活習慣の中で、お昼間に聞いてる人ってのは、一般的には普通の人が多いわけですよ。夜遊び族じゃなくて。
■ようすけ管理人
逆に新鮮です。
■DJ OSSHY氏
どちらかというと、主婦だとか。あと、ドライバーの仕事をしている方とか。
お仕事中のドライバーの方とか、いわゆる一般のデイタイムで生活している方がディスコの番組をお昼に触れることで、まずパイが広がったんですよ。夜の番組を聞いてる人っていうのは、かなりコアなんですよ。
■ようすけ管理人
昼帯のラジオはボリューム大きいですしね。
■DJ OSSHY氏
ディスコの番組とか、クラブミュージックとか、ヒップホップとか、夜やってるどこかの時間帯のチャンネルに合わせて聞くとか、そういうようなところでしか接触機会のなかった方たちが、昼間に思いっきりディスコの番組やってることで、さっきお話ししたように、なんか昔こういう曲かかってた、ABBAの『ダンシング・クイーン』だ、『君の瞳に恋してる』だ、ビージーズだ、『ガット・トゥ・ビー・リアル』だという感じで、こういう曲聞いて昔ディスコよく行ってたっていうような人たちが、本当に増えたというか、一般の方たちの間ですごく広がったんですよ。
■ようすけ管理人
暗に求めていた人たちにがっちりはまったのかなと感じます。
■DJ OSSHY氏
それが、最初の「Radio Disco」の役割の一つだったんですが、それがテレビに移って、全く同じフォーマットで番組を作ったんです。
ラジオの番組をテレビ化するっていう発想だったので、コラボレーションみたいな感じになったんです。両者が手を組んで、同じようなフォーマットでテレビ化を実現したという形だったんですね。
■ようすけ管理人
そのままテレビにしちゃったと。
■DJ OSSHY氏
そう、そのまんまがテレビでやる。ラジオでは聞くことしかできないけども、テレビだと見ることができる。だから、コンセプトが“見るラジオ”みたいな発想で始めたんですよ。
■ようすけ管理人
見るラジオですか、面白いです。
■DJ OSSHY氏
その番組での波及効果っていうのは、ラジオ人口の10倍ぐらいはありました。
■ようすけ管理人
さすがテレビですね。
■DJ OSSHY氏
テレビの力ってのはあらためてすごいなってことは感じたんですけど、そのときに早見優ちゃんと一緒に番組を司会を務めることで、ゲストを毎週お招きすることになりました。
芸能人の方とか、有名・著名な方たちが毎週ゲストに来られてディスコ談義をするわけです。そのゲストと共にディスコ話、昔の懐かしい話。そういうことを通じて、約5年間ぐらいの間に、テレビ番組の人脈というか、さまざまなネットワークを通じて、70年代~80年代のディスコ時代の魅力っていうものが、相当波及していくという下地ができたんじゃないかなというふうに思いますね。
■ようすけ管理人
時間をほじくり返してそれが連鎖していったと。
■DJ OSSHY氏
そこからホテルディスコもそうですし、いろんなイベント企画だとか、いろんな場所で開催するディスコイベントのオファーがどんどん来るようになって、時代もそういう時代になってきたというか。
■ようすけ管理人
今もまさにグランコートディスコ(名古屋市金山駅前のANA GURAND COURT NAGOYAで行われるディスコイベント)の前にインタビューしてます(笑)。
■DJ OSSHY氏
一般の生活者の中で、70年代~80年代のディスコの楽しさとか、ディスコミュージックとか、そういうものに触れ合う機会がどんどん増えたということが、今のディスコファンの人口増加につながってるんじゃないかなというふうに思います。いろんなネタがあっても、見聞きすることができないと、分からないじゃないですか。
■ようすけ管理人
全ては知る、感じるところから始まりますしね。
■DJ OSSHY氏
そこまでチェックはしてなかった人たちが、テレビのCMソングだとか、ドラマのテーマ曲だとかはもちろん、ディスコ番組まで始まっちゃったとか、ラジオでもディスコの番組、昼間やってるとか、音楽として耳にバンバン入ってくるような土台がつくられてきて、そこからいろんなビジネスモデルを考える人たちがどんどん出てきたんじゃないかな。
■ようすけ管理人
そうやっていろんな人や場所に広がっていったと。
■DJ OSSHY氏
私は今の時代っていうのは、老若男女が楽しめるディスコの時代っていうことと同時に、どこでもディスコっていうふうに僕は称してるんですよ。
■ようすけ管理人
どこでもディスコ。語呂もいいですね(笑)。
■DJ OSSHY氏
どこでもディスコが実現できる時代だと思うんですよ。それは技術革新によって、それこそようすけさんのお仕事にもつながるけども、昔はクラブとかディスコってのは固定の箱の時代ですよね。そのお店に行かないと体感できないわけです。
■ようすけ管理人
その通りです。機材も仰々しいですし。
■DJ OSSHY氏
ところが今は、機材がリーズナブルになり、コンパクトにまとまり、一体化したものがたくさん出揃ってきて。
しかも音響設備も、レンタル等で安くセッティングできるようになる。そうなると、どんな場所でもディスコができてしまうと。どこでもディスコの時代になった。
■ようすけ管理人
それで、どこでもディスコというわけですね!
■DJ OSSHY氏
それは、今の時代は特に顕著だと思うんです。
ホテルだとか公民館とか、固定の箱じゃない所で私が今まで実施してきた場所ってのはさまざまな所あるんです。
海辺のビーチハウスもそうですし、あと羽田空港の滑走路脇のレストランだとか、東京スカイツリー、東京タワーだとか。
あとゴルフ場のクラブハウスや温泉スパとか。そういう所で開催してきて、いろんな所でディスコパーティーができるようになってきたなと思います。
しかも、持ち運びの機材も軽くて。
■ようすけ管理人
電車でディスコってのもありましたし。
■DJ OSSHY氏
誰でも使いやすい形になってくると、さまざまなオーガナイザーとか団体さんが、気楽にディスコをやろうとする環境になってきたんですよね。そしたら今度、回す人も必要になってくるみたいなところで派生してきますよね。
それで、もともとそういうディスコ音楽が好きだったとか、興味があったというような方達もいて、昔はレコードを持ってたとか、CDを持ってたっていうことで今それを活用し始めたりとか。
レコードバッグの役割を今はパソコンでやってるわけですけども、昔だったらレコードバッグでたくさん持ち運ばなきゃいけなかったのが、このパソコン1台に1万曲ぐらい入ってしまうみたいなそんな時代ですから。
そういう中で気軽にDJの現場に行きやすくなってるっていう環境だと思うんですよね。
■ようすけ管理人
より身近に手軽になったというか。DJのニーズが増えることはOTAIRECORDとしても大歓迎です(笑)!!
■DJ OSSHY氏
DJとしてディスコに入るためには、昔は相当厳しい修行が必要で、見習い業とかそういうものを経て、昔のディスコDJってのは進んでるわけですけど、今は1億総DJと呼べるような時代になっちゃってるんで、みんな自分のニックネームでDJ○○みたいな感じで、ニックネーム付けちゃう時代じゃないですか。
■ようすけ管理人
DJって名乗ればDJになっちゃうケースはありますね。
■DJ OSSHY氏
裾野が広がるのはいいんですが、本当の精神論というか、そういったものが身に付いてない若者たちも当然いるので、草野球じゃないですけど、プロ野球と草野球、そういうようなものの位置付けみたいなものは、ちゃんと管理しなきゃいけないような時代感でもあるなっていうふうには思いますけどね。
私なんかはプロとして、アマチュアとプロの違いというものをきちっと示していかなきゃいけない立場でもありますし。
■ようすけ管理人
プロのDJってなんなの?ってところをですね。
■DJ OSSHY氏
ただ、もちろん裾野が広がるっていう現象はすごくいいと思うんですよね。
文化としてもどんどん根付いていってほしいし、ある特権階級っていうか、一部の人しか楽しめないみたいな形でいくと、市民権を得ないっていう状態になっていくので、本当にディスコミュージックの素晴らしさとか、もしくはディスコの楽しさとか、そういうものが日本全国に普及して、みんなが習慣になってもらうっていうのかな。
ディスコで楽しむっていうこと自体が珍しいことじゃなくて、日常生活の中の習慣になっていくと、すごく活気がもたらされるんじゃないかなというふうに思うんです。
■ようすけ管理人
ディスコの受け皿も広がっている、開放されている感じ。
■DJ OSSHY氏
あとバブル時代を経験した方たちって、精神的にも若いというか元気な世代だと思うんですね。
一昔前の還暦の人と今の還暦の人って、全然多分、見た目も違いますよね。(笑)
■ようすけ管理人
全然、違いますね。分かんないですもん。(笑)
■DJ OSSHY氏
常に若くいたいっていう意識が、今の50代~60代の方は特に強くて。
音楽の趣味とかそういうことも含めて、さらに第二の人生を楽しむとか、チャレンジしようとかそういう気持ちもアグレッシブな人たちが多いんじゃないかなっていうふうに思いますよね。
■ようすけ管理人
GRAND COURT DISCOを見させてもらっても皆さんだいぶ元気です。
■DJ OSSHY氏
これはすごくDJの機材の普及とか、そういうこともすごく追い風になってるんじゃないかなというように思うんですよね。
だから、今、60代の人でも、極端な話、80歳ぐらいの人でもスマホとか持つじゃないですか。
いわゆる技術革新の最たるものが、電話機一つ取ってみたら、スマートフォンみたいなもんですね。
それで、iPadにしても、iTunesにしても、ノートパソコンにしても、こういうアイテムを50代、60代って普通に使いますよね。
■ようすけ管理人
昔だったら信じられないですよね。
■DJ OSSHY氏
信じられないです。
■ようすけ管理人
昔だったら難しいとか言って拒否してたかもしれないけど。
■DJ OSSHY氏
そうすると、そこに付随したさまざまなエンターテインメント、カルチャー、そういったものの中の一つに音楽っていうのも絶対あると思うんですよ。
この機材を使って、自分の好きなプレイリストを作ろうとか、そういう時代感が当然あって、例えばジョギングとかも流行ってるから、自分のプレイリストを作って音楽を聴きながら楽しんでるというような。
でも、自分がDJを始めた動機の一つでもあるんですけど、自分のプレイリストを作って、自己陶酔をする、自分だけが喜ぶっていうところから、自分の選曲センスを披露したくなってくるんですよ。
自分がいいと思ったプレイリストを紹介したくなってくるんです。
分かち合いたいと言うか。
そういう衝動に自然に駆られるはずなんですよ。
自分の良いと思うものを広めたくなる、紹介したくなる衝動が音楽の世界にも多分あると思うんですよね。
DJ機材ってそこに付随してくると思うんですよ。
そのD機材を入手しました。コンパクトで安く手に入った。最初、自分で楽しむんですよ。
でも、そのうちパーティーを自分でオーガナイザーとかやったりとかして。
■ようすけ管理人
何の気なしにDJ機材買って気づいたらパーティ主催して人生変わったという方もおられます。
■DJ OSSHY氏
ホームパーティーみたいなことをして、人を呼んで「どうだ、俺の選曲。聞いてくれ!」みたいな、楽しんで欲しいから選曲は俺がやるみたいな、そういう流れになっていくような気がするんですよ。
今、取っ掛かりとしては、DJ機材とかが手頃な価格で、手が届くところに楽器と一緒にあると。
■ようすけ管理人
DJ機材もだいぶ買いやすくなりましたし。
■DJ OSSHY氏
昔はギターやベースを買ったりとかやってましたけど、同じようにDJ機材を手に入れて、一家に一台というような感じになってくると、そのうちそれがだんだん発表会というか、流れになるんじゃないかなというふうに思ったりもするんですけどね。
■ようすけ管理人
今、DJ機材の話が出たんですけど、よくいただく質問で「ディスコDJを始めたいです」というメールや電話をたくさんいただくんですよ。
その時に、ターンテーブルで始めたらいいのか、CDJを買ったらいいのかっていう質問をよく受けるんですけど、どう思われますか?何かオススメとか。
■DJ OSSHY氏
自分の持ってるメディアでやればいいんじゃないですかね。
■ようすけ管理人
レコードだったりだとか、CDだったりだとか。
■DJ OSSHY氏
それの所有スタイルというか、もともとどういう形で音楽メディアを収集していたのかっていうところで、レコードが主体だったら当然ターンテーブルから入ればいいし、CDから集めたのであれば、それを有効活用するようなCDJからいけばいいっていうふうに思います。
■ようすけ管理人
そこはもう自然な感じで大丈夫っていうことですか?
■DJ OSSHY氏
うん。まずDJを始めるにあたって、僕は基本的には機材からじゃないっていう発想なんですよ。
機材屋さんに言うのは申し訳ないんですけど。(笑)
■ようすけ管理人
いやいや、でもそれは本当そうですね。(笑)
■DJ OSSHY氏
機材から入るっていうよりも、どんなネタを持ってんだみたいな、音楽情報の引き出しをとにかく自分の中でしっかりと揃えて。
その次に機材を通じてそれを外に出すというステップだから、最初から格好じゃなくて、まず中身がちゃんとある人間にしろみたいな、それにはネタがないと話にならないから、まずネタを揃えてくれっていうところがベースなんですよね。
■ようすけ管理人
あくまでどういった曲で盛り上げるかという事ですね。
■DJ OSSHY氏
そうすると、レコードだったり、CDであったり、配信であったり、なんでもいいんですが音楽のネタ勝負ですよね。
音楽自体が素材になってくるんで、その音楽情報をたくさん入手して、それを機材を通じてブレンドして料理して外に出すという流れの工程だと思うんですよね。
■ようすけ管理人
音の料理人的な。
■DJ OSSHY氏
さすがに最初に情報がないのに機材だけ良いものを揃えても、全然大したDJにはなれないと思うから。
■ようすけ管理人
ということですね。まずはソフトありきでという。
■DJ OSSHY氏
ソフトありきですね。
■ようすけ管理人
ですね。DJでかける音源ということでいくと、何から買っていいか?とも聞かれます。
当然、誰しもDJをやりたいってことで音楽は好きだとは思うんですけど。
DJ用となると、またちょっと違うかもしれないというふうに思われるお客様も結構いるんです。
音源を何から買っていいのかというのは、そんなの自分で考えてくれって話なのかもしれないですが。(笑)
■DJ OSSHY氏
自分の趣味の世界の延長で多分いいと思うんですよ。
レコードコレクターの人であれば、アナログ集めていけばいいし、CDから買い始めた世代であったら、CDそのまま延長すればいいと思うんですけど。音楽ジャンルに関しては、ディスコという分野が多いのは、70年代から80年代の音楽を指しますけど、別にそれは90年代に入っても、今の曲であっても、ダンスミュージックというくくりの中の曲に該当してれば、全部通用すると私は思いますし、まずは自分が良いなと思った曲を入手して。
■ようすけ管理人
まずはそれから始める。
■DJ OSSHY氏
そうですね。自分がまず良いと思った曲を、自分の引き出しにちゃんと保管するというか、そういう頭の中の整理っていうのが大事だとは思いますね。
そこがまず第一じゃないかな。
■ようすけ管理人
持ち曲の把握ですね。
■DJ OSSHY氏
もともとDJっていう定義みたいな話になってきちゃうからあれなんですけど、DJっていう定義自体が、そもそもリコメンダーであるということなんですよ。
ディスクジョッキーっていう原点になると、主に楽曲のリコメンダーであれという立場なんで、そもそもかける曲自体が、自分が良いと思った曲じゃないと駄目なわけですよ。
自分のフィルターを通じて、この曲かっこいいとか、紹介したいっていう、そういう思いが外に出ていく流れなんで、やらされてるとか、かけさせられてるとか、そういう発想はまずNGだと思うんですよ。
■ようすけ管理人
今、流行ってるからとか、みんな踊ってるからっていう理由でかけちゃうみたいな、そういうトラップに入っちゃう方も多いと思うんですけど。
■DJ OSSHY氏
いや、多い。それは僕は本質的じゃないと思います。
■ようすけ管理人
ここはポイントです!
■DJ OSSHY氏
本来のDJのあるべき姿ってのは、自分が良いと思った曲を提供して、それをさらに踊ってもらうように持っていく。
ただ、結局、自分が好きだと思っていいなと思っていても、通用しない場合ってたくさんあるわけですね。
現場では全然、駄目だと。
■ようすけ管理人
そういう壁もありますね。
■DJ OSSHY氏
そこは自分で考えながら。
■ようすけ管理人
この選曲の順番、変えたりとか。いろいろ工夫しながら。そうですよね。
■DJ OSSHY氏
そうなんです。だから、僕は講師とか講義とかやると周りの人たちに“楽曲に罪はない”っていうふうに言うんですけど、“選曲の仕方で罪的なものが生まれてくる”ということが、僕の考えなんですよ。
並べ方一つ、選曲の仕方一つで、全然グルーブを作ることができるし、同じ素材なのに、AさんとBさんとCさんと料理人が3人いて、同じ素材で勝負してくださいって言ったときに、料理の味って違いますよね。
■ようすけ管理人
違いますね。
■DJ OSSHY氏
それを音楽シェフの1人だと思ってるんですね、DJって。だから、シェフで言うと、素材っていうのは楽曲になってくると。その楽曲の料理の仕方によって、全然、お客さんの楽しみ方が変わってくるっていう。
そこを提供する上で、まず自分がいいと思う素材から料理人は集めるじゃないですか。腐ったものとか古い素材なんか使わないですよね。
■ようすけ管理人
料理とDJは似てますね。
■DJ OSSHY氏
だから、自分の中でそれなりにこれはいいんだと納得してる素材をどれだけ引き出しの中に多く集めて、情報を頭の中にインプットできてるかってことだと思いますし。
今、ようすけさんがおっしゃったように、かけたところで、今流行りだからとか、これが盛り上がるからとか、そういうようなことが動機で魂のこもってないかけ方をしても、本来じゃないと思うんですよね。
■ようすけ管理人
そうですね。仮にどーんとウケちゃったとしても、そこはっていうところですよね。
■DJ OSSHY氏
そうなんですよ。本当に自分が今この場でかけたくてかけてるのかとか。
そういうアイデンティティーみたいなものが、すごく大事だと思ってるんですよね。
■ようすけ管理人
大事ですね、ほんと。お客様にも伝わりますしね。
■DJ OSSHY氏
本当に自分の納得感でやる。
■ようすけ管理人
自分の納得感。
■DJ OSSHY氏
確かにこれかけりゃウケる。だけど、ウケるということが分かってんだけども、やらされてる感みたいなものじゃなくて、自分でやってるっていう。そういうスタイルがDJの本来的な部分だから、やっぱりDJのアイデンティティーってのは、そこを忘れちゃいけないなっていうところを、これから学ぶ人たちには伝えていきたいし、徐々にそういうことは現場経験を組んでいくと、だんだんそういう場面に直面してくるときっての多分あるんじゃないかななんて思いますけどね。
■ようすけ管理人
ウケる曲ばかりかけるのも寂しいですし。
■DJ OSSHY氏
今の50代、60代で始めている方は、特にそう思う場面って出てくるかもしれませんけども、まず最初にネタをたくさん仕入れてくださいと。
■ようすけ管理人
しかも、自分が好きなもので、リコメンドしたくなるような。
■DJ OSSHY氏
本当そうです。本当リコメンドです。自分がいいと思ったことは、自然に紹介したくなりますもんね。
■ようすけ管理人
そういうのが一番すっきりしてていいです。
■DJ OSSHY氏
あとは、ある程度レコードが100曲、1000曲揃ったりとかしたところで、それをどういう形で紹介していくかというための機材であるので。
その機材は、どんなものが自分に合ったものなのかとか、次のステップになるんだと思うんですけどね。
この部分が扱いやすいとか、CDのほうがいいとか、人それぞれ、経験していくにつれて分かると思うんですけどね。
■ようすけ管理人
とにかく最初は機材は、極論なんでもよくて、ちゃんとリコメンドしたものを、表現しやすい各々なものを選ぶのがいいぞということですよね。
■DJ OSSHY氏
そうですね、本当にそう思います。極端な話で言うと、私なんか全く機材に関しては変化がないタイプで。
■ようすけ管理人
最近はCDJからのPCを使ったDVS(デジタルヴァイナルシステム。タンテやCDJを使ってパソコンに入っている曲をコントロールする方法)ですね。
■DJ OSSHY氏
ずっとターンテーブルだったんですよ、アナログプレイ。
アナログプレイずっとやってて、CDJを経験しないで、PCDJになったんですよ。いわゆるCDのメディアでかけるのがCDJじゃないすか。
■ようすけ管理人
そうです。
■DJ OSSHY氏
それをやらずして、ずっと長年アナログで回していて、それでPCDJがはしりの頃に、SCRATCH LIVEが入ってきたとき、“これくるな”と直観的に思って始めました。
そのときも、当然タンテでやってたわけですよ。だからもう15年ぐらい前かな。ターンテーブルしか知らないから。ぶっちゃけCDJ使えなかったです。興味もなかったし。使い方も分かんなかった。
それで、ターンテーブルでSCRATCH LIVEを使ってやってました。
■ようすけ管理人
なるほど。
■DJ OSSHY氏
でも、ちょっと止むを得ない事情が生じて、ターンテーブルがどうしても会場になくて、初めてその現場でCDJを使ってSCRATCH LIVEをやらざるを得ない状況になっちゃったことがあったんです。
そこからちょっと食わず嫌いじゃないけど、CDJに手を触れるようになってからは、今はもうCDJに変わってるんですけど。
■ようすけ管理人
そこはいろいろな現場がありますからね。
■DJ OSSHY氏
タイミングってのは、人それぞれあると思うんで、いろいろやってみるのはいいことだなってことは思ってるんです。
かける素材とか、その辺は別に変化はないので。送出機に関しては変わっていても、結局はかける素材がまずベースなんじゃないですかって思いますね。
■ようすけ管理人
なるほど。ありがとうございます。
今後のOSSHYさんのご予定と言いますか、今回AORのCDのリリースがありまして、当然各方面のイベント出演等も精力的に行われているという感じなんですけど、夏とか秋とかもうギッシリな感じなんですか?
■DJ OSSHY氏
結構詰まってきていますね。土曜日はラジオがあるので、日曜日・金曜日はほぼ全部埋まってるという状況が続きつつありますね。
今年映画のサタデー・ナイト・フィーバーが日本で公開されて40周年という年ということがあって、DISCO FEVER 40って題したキャンペーンが全国で展開中なんですよ。
ユニバーサルミュージックとソニーの共同事業でやってるんですが、そのメインキャラクターに選ばれまして、その関係で東京だけでなく北海道から九州までいろんなところをディスコ親善大使みたいな役割をやってることもあって、夏場に向けて結構そういうのが色々あります。
そして「ディスコの日」というのが7/22に制定されました。
日本記念日協会の話だから国民の祝日ではないんですが、国民の祝日になれば良いねみたいな想いはあるんですけどね。(笑)
■ようすけ管理人
ディスコの日は各地でかなり盛り上がってましたね。
■DJ OSSHY氏
なぜ7/22かというと、そのきっかけになったのは映画サタデー・ナイト・フィーバーが日本で公開された日なんですよ。
そこで今年40周年。いわゆるディスコが市民権を得たというきっかけの映画でもあったので、日本の公開日をディスコの日という形で申請したらどうなんだということから始まったんです。
それもあって、夏場はディスコ祭り的なイベントが日本全国各地で開かれました。
■ようすけ管理人
来年以降もどんどん広まっていくとよいですね。本日はありがとうございました。
※2018年4月29日収録
当時はターンテーブルとレコードを使ったDJが主でしたが、CDを超え、今は時代も進んでパソコンを使ったPCDJや、USBメモリに楽曲を入れてDJをするデータDJなどが主流になりつつあります。
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オタレコ特価
¥152,000(税別)
ディスコブームの再来は若い世代のDJにも大きな影響を与えています。
当時のディスコヒッツは時代を超えてCMソングに起用されることも多いほど名曲揃いで、誰もが聞いたことのあるような名曲が数多く存在するため、今のディスコイベントは、当時のディスコを経験していない若い世代もみんなが楽しめる空間になっています。
そんなディスコヒッツの数々をYouTubeでご紹介!
未だにクラブでヘビープレイされている楽曲も多々ありますので、若い世代のDJも参考にしてプレイに取り込んでみてはいかがでしょうか?
ディスコブームの再来は、何も団塊世代が落ち着いたので再び・・・という流れだけではありません。
今のクラブでも先にあげたようなディスコサウンドは若い世代を踊らせています。しかし、少し違うのは当時のオリジナル曲ばかりではなく、現代に合わせてリミックスされているものが多く存在するんですね。
当時の楽曲が、現代の流行りに合わせてこんな風に形を変えながら愛されて続けています。そんなリミックスディスコサウンドもご紹介します!
急にレベルの高い話になりますが、現場でDJをしている方は自身がプレイするためだけにリミックス制作をしていることも多々あります。リミックスと言うと難易度が高そうですね・・・。
最近は当時のディスコ同様、たくさんの人がクラブに遊びに来ます。みんなで盛り上がりたい!という気持ちで遊びに行く人が増えていたり、DJコントローラーなどが普及したことで、小さなバーやカフェなどでもDJが出来る場所が増え、音楽を聞きにきたわけではないというお客さんがその場に居合わせたりするケースも増えています。結婚式の二次会なんかもいい例ですね。
今はCDでもパソコンでもDJが出来るので、当時のようにレコードが発売されていないと流せないということはなく、何でも流せます。そのためテレビから毎日のように流れてくる今流行りの曲なんかも流れることがあります。
しかし!こういったJ-POPなどの音楽はクラブで流すようなダンスミュージックに比べて音圧が低いということがあります。あとは急に曲がおとなしくなったり、最後急に終わるような曲だったり。
ダンスミュージックはキックの音などがズンズン強く鳴りますよね。でもこういったJ-POPなどの曲は通勤通学のイヤホンや、車で聞いてちょうどいい“一般的な”仕上がりがされています。ですのでクラブでダンスミュージックの合間にかけると音圧が弱くて拍子抜けしてしまうということがあるんです。
そういう場合、キックの音を上から足したり、少し展開を加えたりして、大げさなリミックスではないですが、“クラブでかけるための調整”みたいなことはかなり有効で、当時のディスコヒッツも、今のダンスミュージックに比べるとクリアさや音圧に違いがあることが多いので、デキるDJは細かく調整していたりするんです。既存の曲をただ流しているだけではないんですね!
こういった調整は出来ます!!
そんなのプロがやる仕事なんじゃないの?と思ってしまいますが、実際はそんな事もなく、レコーディングをするわけではないので必要な物はパソコンと音楽制作ソフトがあれば出来てしまいます。
最近はパソコンでの楽曲制作の作業効率を上げるコントローラーに、機能制限版ではありますが楽曲制作ソフトが付属しているもがたくさんあります。そんな中から入門にもオススメな一部商品をご紹介!
今の時代、YouTubeで制作方法や機材の使い方のチュートリアルなどもたくさん見られます。是非チャレンジしてみてください!
売れてます!リミックス制作に人気のAbleton Liveの機能制限版「Ableton Live Lite」という楽曲制作ソフトが付いたMIDIコントローラー。Ableton Live内を操作しやすいよう、画面のレイアウトと本体のボタンのレイアウトを似せた作りになっているので扱いやすさ抜群。ちょっとしたリミックス制作ぐらいであれば付属ソフトで十分可能です!
オタレコ特価
¥13,800(税別)
制作というよりは作業効率を上げるためのコントローラー!これがあればマウスでは動かしようの無い2つのフェーダーやツマミを同時に動かすことが出来るので、制作効率もしっかり上がります。とりあえずソフトだけ導入してみたいという方は、ソフト単品もいいですが、こういったコントローラーがあるとより楽しさも膨らみます!
オタレコ特価
¥9,241(税別)
こちらはソフトウェアのみとなります。先にご紹介したようなコントローラー付属の機能制限版よりも機能や付属音源が充実しています。コントローラーを買えばコントローラーの使い方を覚えなければなりませんが、ソフトだけならマウスのみとなりますが緻密な作業が可能。攻略BOOKなる解説本も販売していますので一緒に買えば初めてでもより安心です!
オタレコ特価
¥13,704(税別)
HIPHOPはもちろんのこと、ディスコイベントでも引っ張りだこ!オタレコスタッフは裏の顔。どんな現場も確実にロックするフロアの“ネ申”と呼ばれるDJ MURAKAMIGOによる10通完結型メルマガ!10日間、DJ MURAKAMIGOが珠玉のディスコチューンのレコメンドメールが毎日1曲ずつ届きます!
当時のディスコシーンを彷彿とさせる王道ヒッツはもちろん、若い世代にも確実にウケているディスコチューンまで、今この時代でディスコDJがプレイすべき10曲をコッソリ且つ大胆に公開!!
是非ご登録いただき、当時を振り返るだけでなく、Newディスコサウンドを取り入れてみてください!